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アマゾン ジャパン、書籍の全文検索ができる“なか見!検索”のサービスを開始──巨大物流センターも千葉で本格稼動へ


2005年11月1日
エントランス
アマゾン市川FCのエントランス

アマゾン ジャパン(株)は1日、“Amazon.co.jp”の5周年記念事業説明会を開催した。Amazon.co.jpは2000年11月1日に170万点の和書・洋書を揃えたオンライン書店としてサービスを開始した。現在では書籍以外にも、音楽CDやDVD、ゲームソフト、エレクトロニクス製品など9つの分野に範囲を広げており、取り扱い点数の合計は9月末までに1000万点を超えたという。

発表会に出席した同社代表取締役社長のジャスパー・チャン(Jasper Cheung)氏は「Amazon.co.jpで過去1ヵ月以内に商品を購入した“アクティブ・カスタマー・アカウント”が2005年第3四半期(7〜9月期)に500万人を突破し、2002年第3四半期の100万人から3年間で5倍に成長した」こと、「2002年第2四半期以降、12四半期連続で営業黒字を続けている」こと、「2004年第4四半期から2005年第3四半期の売上高は、2001年第1四半期から第4四半期の約16倍となる」ことなどを報告した。

なお、Amazon.co,jpの売り上げのうち“メディア”(書籍やDVDソフトなど)が占める割合は8割ほど、エレクトロニクスなどの“ノン・メディア”が2割程度になっている。同社では、従来からある問屋を経由した流通形態に加え、メーカーからの直接的な仕入れも今後積極的に進めていきたいという。

チャン氏によると、日本法人の売り上げはAmazonグループ全体での10%以上を占め、黒字化したタイミングでも最も早い部類に入る。日本でのサービス開始は、米国、イギリス、ドイツに次いで4番目となり、これらの地域で培ったノウハウが生かせた点が大きいという。チャン氏は“カスタマーコンビニエンス”(顧客の利便性)という言葉を何度も口にした。国内では携帯電話機を利用したサービスや台引きといった日本の地域性を生かしたサービスを過去に展開してきたが、それと同様に今後も日本のニーズにあったサービスを展開していきたいとも語った。



注文後24時間以内の発送を目指して、配送センターを大幅拡充

left
アマゾン ジャパン代表取締役のジャスパー・チャン氏

5歳の誕生日を迎えることになったAmazon.co.jpだが、今回その節目となる発表が2つ行なわれた。ひとつめは、すでに海外でも行なわれている“なか見!検索”(海外名:Search Inside!)を国内でも提供すること、ふたつめは千葉県・市川市に構える物流センター“アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)”の開業に関してだ。

なか見!検索は、その名のとおりAmazon.co.jpで販売されている書籍の内容の全文検索を行なえる機能。検索キーワードがヒットしたページの前後をプレビューする“立ち読み”に相当する機能も持つ。(株)講談社など280社の協力を得ており、現在800万点前後の取り扱いがある書籍のうち13万冊以上をデータベース化しているという。これには海外サービスですでに提供されている洋書のデータも含まれているが、洋書・和書の割合、協力している出版社の内訳などは現時点で公開されていない。

アマゾン ジャパンメディアディレクターのローレン・川崎(Lauren Kawasaki)氏は、書籍の全文検索が可能になることで、タイトルでは探し出せなかった書籍を発見する機会が提供できること、内容を事前にプレビューできため、料理本の写真やパソコン関連書籍の図版などの確認や洋書を購入する前にその文章の難易度を確認できるといったメリットをアピールした。

全文検索で使用するデータは、アマゾン ジャパンが独自に集めたスキャンデータのほか、出版社側が用意したデジタルデータも含まれている。基本的に1冊丸ごとのデータが用意されているが、プレビュー機能に関しては著作権保護に配慮して、Amazon.co.jpへのサインインが必要なほか、検索結果にヒットしたセンテンスのあるページの前後数ページしか見られないようになっている。ローレン氏はなか見!検索の機能は、アマゾン・出版社の双方に販売拡大のチャンスがあると述べた。データ提供に意欲的な出版社に対しては、コンテンツ制作に対する作業費やロイヤリティーなどの要求も行なっていないという。



Amazon.co.jp
Amazon.co.jpのウェブサイト
yoshinoyaで検索してみた
ガイドブックの1部と思われるページが引っかかった
なか見!検索は、書籍の検索後“なか見/検索 結果”のタブを押すことで表示できる。和書だけでなく、洋書の検索も可能。キーワードを含む文章が引用され、その内容を確認することもできる

新物流センターは延べ床面積が1万8800坪(6万23000平方メートル)で、同じ市川市にあった旧物流センター(5000坪、1万6500平方メートル)の約4倍の面積。建物は4階建てとなる。同施設に関して、アマゾン ジャパン ロジスティクス(株)代表取締役社長の瀧井聡(たきい さとし)氏は、新物流センターの稼動により、注文後24時間以内に発送できる商品ラインナップの強化や薄型テレビを初めとした大型商品の取り扱いの拡大ができ、「より利便性の高いサービスの提供ができる」とした。

新物流センターは、すでに10月18日から試験稼動が開始しており、本日から本格稼動。旧物流センターからの移行を適時進めていく。

アマゾン市川FC
アマゾン市川FCの外観、緑に囲まれた郊外に位置する。JR市川塩浜駅から5分ほど
建物外観
敷地は非常に広大。建物は長辺が約260m、短辺が約75mで、4階建てとなっている。空調設備などもまだ整っていない状態
内部(1)
内部(2)
建物の内部。1Fは梱包や配送、2〜4Fは在庫商品の倉庫として使用する。書籍の配置にもノウハウがあるというが、素人の記者にはまったくどういう規則で並べられているのか分からなかった
広大な空きスペース
将来的な拡大を見込んでいるため、まだ空きスペースも多い。各フロアーの床面積は2万平方メートル弱だが、4Fはその半分程度となる
カフェテリア
4Fの一部はオフィスや従業員が使用するカフェテリアにも割り当てられている。写真はカフェテリア。まだ半分以上の空きがある

(編集部 小林久)


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