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リングの上でPhotoshopのテクニックを競い合う“Photoshopタイトルマッチ”!? “Photoshop World 2005 in Japan”開催!!

2005年11月09日 20時59分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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“Photoshop World 2005 in Japan”

東京・品川の品川プリンスホテル エグゼクティブタワーにおいて9日、『Adobe Photoshop』ユーザーの世界的イベント“Photoshop World 2005 in Japan”が開幕した。Photoshop生誕15周年を記念して行なわれたもので、日本では初開催となる。会期は10日まで2日間。Photoshopの画像編集技術を有名クリエイター/フォトグラファーらがレクチャーするセミナーが主体のイベントで、2日間で30のセッションが予定されている。米国での主催はNAPP(National Association of Photoshop Professionals、全米フォトショップ協会)というユーザー団体だが、日本ではNAPPにアドビ システムズ(株)とフジサンケイ ビジネスアイ((株)日本工業新聞社)も参加しての開催となった。



栃谷宗央氏
アドビ システムズのマーケティング本部 デジタルイメージング&ビデオ部 フィールドプロダクトマネージャの栃谷宗央氏

初日の午前に行なわれた基調講演は、座席(定員2500名)がほぼ埋め尽くされた盛況な中で行なわれた。最初に司会としてアドビ システムズのマーケティング本部 デジタルイメージング&ビデオ部 フィールドプロダクトマネージャの栃谷宗央氏が、壇上ならぬ特設リングに立ち、Photoshop Worldの概要を改めて説明した。栃谷氏の説明によると、米国では年2回のペースでNAPP主催のイベントとして開催されており、すでに14回を数えるという。NAPPは米国以外にも100ヵ国以上からの会員で構成されるが、米国以外でPhotoshop Worldを行なうのは今回が初めて。参加者はPhotoshopの技術向上やクリエイター同士の交流など“まじめな目的”で参加している人も多いが、基本的には“お祭り”なので、楽しんでほしい、という旨のスピーチを行なった。



ケビン・コナー氏米アドビ システムズのデジタルイメージングプロダクト担当プロダクトマネージメントディレクターのケビン・コナー氏

続いて、米アドビ システムズ(Adobe Systems)社のデジタルイメージングプロダクト担当プロダクトマネージメントディレクターのケビン・コナー(Kevin Connor)氏がリングに登場。日本市場の重要性を改めて力説するとともに、「Photoshop Worldはお互いが(Photoshopの技術を)競い合ったり、エキスパートから(技術や手法を)学ぶ場であると同時に、アドビがユーザーから学ぶ場でもある。この15年間にPhotoshopはさまざまに進化してきた。DTP(デスクトップパブリッシング)からスタートして、ウェブパブリッシングでも使われるようになり、オンライン対応へと進化を果たした。さらにデジタルカメラも普及して、(撮影から出力までの)ワークフローを改善するための技術にも取り組んできた。Photoshopは1.0で独自の画像フォーマットを作り出しただけでなく、TIFF、PDFなどさまざまな標準フォーマットも作り、現在はRAWファイルの標準化(DNG)の普及に取り組んでいる」と述べ、画像処理の中心的な役割を果たしてきたアドビ システムズとPhotoshopの歴史を振り返った。

スコット・ケルビー氏 ラッセル・ブラウン氏
NAPPの代表者、スコット・ケルビー氏初代Photoshopの開発者、ラッセル・ブラウン氏
“Photoshopタイトルマッチ”を戦う二人
ケルビー氏のトレーニング風景のビデオ “手が大きくなっちゃった”
ケルビー氏のトレーニング風景のビデオ。パンチミットの代わりに、なぜかAdobe Photoshop CS2のパッケージに打ち込んでいる!!しかし、Photoshopに打ち込みすぎた末に、“手が大きくなっちゃった”ためにPhotoshopタイトルマッチを引退したのだという。そんなばかな!
ケルビー氏は、Photoshopタイトルを防衛した後、“ある理由”で引退していたが、今回日本での開催を記念して復帰戦を行なう、という設定になっているそうだ

基調講演においてまじめな話は、実はここまで。続いてNAPPの代表者で、NAPP会員向け雑誌『Photoshop User』の編集長なども務めるスコット・ケルビー(Scott Kelby)氏が、スウェット姿で登場すると、メインイベント“Photoshop Fight(フォトショップファイト)”のスタートがアナウンスされた。Photoshop FightはPhotoshop Worldの名物企画で、リングに見立てた会場に2台のノートパソコン(PowerBook)がお互い向き合うように設置され、対戦者同士が自分の持つPhotoshop技術(特にあまり知られていない“裏技”=TIPS)を披露して観客の歓声で優劣を決めるというもの。

ケルビー氏1 ブラウン氏1
ケルビー氏2 ブラウン氏2
レイヤー切り替えを使って、ボクシングの様子をアニメーション表示 ケルビー氏の頭蓋骨に“Intel Inside”マーク!?
レイヤー切り替えを使って、ボクシングの様子をアニメーション表示ケルビー氏の頭蓋骨を透視して、“Intel Inside”のマークを発見!?
ケルビー氏 vs. ブラウン氏の対戦の様子

ケルビー氏の対戦相手としては、初代Photoshopの開発者であり、“Photoshopの伝道師”として日本でも多くのファンを持つという米アドビ システムズのシニアクリエイティブディレクターのラッセル・ブラウン(Russell Brown)氏がアナウンスされ、こちらも映画に出てきそうなコミカルなボクシングコスチュームでリングに登場した。お互いに繰り出したTIPSは、比較的著名な機能・手法が多かったものの、相手を牽制するセリフやアドリブの動きが来場者の笑いを誘った。特にラッセル氏が最後に放った、スコット氏の“頭の中を覗く”という設定で重ね合わせたレイヤーの下層を表示する“ノックアウト(抜き)”オプションでは、(普段はMacintoshを使っているにもかかわらず)頭蓋骨に“Intel Inside”の文字が現われて、大いに盛り上がった。

勝ったスコット・ケルビー氏 講師陣が整列して来場者に挨拶
最後は会場のジャッジとコミッショナーの判定!? によって、スコット・ケルビー氏の勝利に終わったタイトルマッチのあとで、講師陣が整列して来場者に挨拶

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