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アドビ システムズ、プロカメラマン向け写真管理・現像ソフト『Adobe Lightroom』のパブリックベータ版を説明


2006年2月2日

アドビ システムズ(株)は2日、東京・大崎のゲートシティ大崎にプレス関係者を集め、米アドビ システムズ(Adobe Systems)社が1月9日(現地時間)に発表した、コマーシャルフォトグラファー(プロカメラマン)向けの写真管理・現像ソフト『Adobe Lightroom(アドビ ライトルーム)』のパブリックベータ版に関する説明会を開催した。

栃谷宗央氏
マーケティング本部プリントパブリッシング部フィールドマーケティングマネージャーの栃谷宗央氏

会場にはマーケティング本部プリントパブリッシング部フィールドマーケティングマネージャーの栃谷宗央(とちやむねお)氏、米アドビ システムズ社のデジタルイメージング シニアプロダクトマネージャーの中川葉子(なかがわようこ)氏らが出席し、デモンストレーションを交えた機能説明、およびパブリックベータ版の配布を行なった理由などについて説明した。

中川葉子氏
米アドビ システムズ社のデジタルイメージング シニアプロダクトマネージャーの中川葉子氏

最初に栃谷氏は、「米国サイトでのみ提供しているもので、一部誤解を含む伝わり方をしているようなので、このような場を使って説明します」と切り出し、従来から『Adobe Creative Suite 2』などに同梱する形で提供している画像管理ソフト『Adobe Bridge』とAdobe Lightroomの役割や機能の違いなどを中心に説明した。

パブリックベータを配布したアドビ システムズの狙い
Adobe Lightroomをパブリックベータとして配布したアドビ システムズの狙い

まず、Adobe BridgeとAdobe Lightroomでは、アドビ システムズがターゲットとしているユーザー像が異なる。Adobe Bridgeは、映像編集・制作を主体とする“クリエイティブプロ”に向けた、素材や制作済みの資産(アセット)を管理する“ハブ”としての役割を果たす製品。それに対して、Adobe Lightroomはプロフォトグラファーが自分で撮影した画像(JPEGやRAWデータ)を運用する際に、フィルムをライトテーブルで比較検討するような感覚で選び出し、現像(RAWデータから色味などを調整してJPEGやTIFF形式に出力)、および印刷やスライドショーファイルへの出力を行なう製品。

Adobe Lightroomのメイン画面
Adobe Lightroomのメイン画面。中央にサムネイルが並び、下にはフィルム(ストリップ)のように直線上に並んだコマが配置される。ウィンドウの左側にテンプレートなどよく使う機能が、右側には詳細メニューが並ぶというのが、Lightroomの基本スタイルになる
多数用意されたショートカットキー
多数用意されたショートカットキー。豊富な映像素材の中から欲しいものをピックアップして処理するために、マウスに手を伸ばさなくても操作できるよう配慮されている

アドビ システムズとしては異例の“パブリックベータ版”配布を行なっており(現在はMac OS X用英語版のみだがWindows用の提供予定もあるとのこと)、配布元の“Adobe Labs.”には

  • 一般フォーラム
  • バグレポートフォーラム
  • 機能リクエストフォーラム

の3つのフォーラムを設け、ユーザーからのフィードバックを受け付けている。ここで得られた機能改善の要望などを反映して、2006年後半にWindows/Mac OS対応の英語版を発表予定とのこと(発表時期はカスタマーフィードバックによって変更の可能性がある)。日本語版についてはパブリックベータ版の配布、発売発表を含めて、現在未定。

このAdobe Labs.のURLが“macromedia.com”であることから、一部のユーザーサイトなどでは旧マクロメディア社が開発してきたものではないか、という憶測も流れているが、栃谷氏は、「サイト(Adobe Labs.)こそマクロメディアから引き継いだものだが、Lightroomはアドビ システムズが暖め続けてきた製品であり、その新技術をいち早く使ってもらってよりよい製品にするために、このようなパブリックベータ版の配布を行なった」と説明した。

Adobe Lightroomのメイン画面
コンペア(比較)モードの画面。ピックアップした画像だけを大きく映し出して、最適な1枚を選ぶ際に用いるという
インデックスプリント機能と“Identify Plate”機能
インデックスプリントの機能も用意されている。また、左上のメニューが変わっている点にも注目。これは“Identify Plate”という機能で自分の名前を好みのフォントでデザインしておけるというもの。アプリケーションのタイトルだけでなく、現像した写真に埋め込んだり、インデックスプリントの中に入れることで制作者を主張できるという

Lightroomの一番の特徴は、“Library”(画像管理)/“Develop”(現像)/“Slideshow”(スライドショー形式での出力・披露)/“Print”(印刷)の4つの機能をそれぞれ独立したコンポーネントで実装していること。将来的にはSDK(ソフトウェア開発キット)を提供して、サードパーティーが新しいモジュールを追加・拡張することもあるだろう、とスケーラビリティーの高さを強調した。

なお、RAW現像については、Adobe PhotoshopのRAWデータ現像プラグイン“Camera Raw”と同等機能を実現しており、出力はHTML/PDF/Flashの各形式でスライドショーファイルを作成できる。さらにFTP機能も持ちウェブサーバーを出力先として、撮影・現像した作品をインターネット経由で発信することもできるという。

(編集部 佐久間康仁)


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