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「こんな場所を待ってました!」と、しょこたんも大コーフン 日本のアニメをアキバから世界に――東京アニメセンターが公開
2006年3月11日
センターの開設で“アニメ制作現場にも、もっと光を当てたい”
東京・秋葉原で10日、今月15日にグランドオープンする“東京アニメセンター”の記者発表会が行なわれた。東京アニメセンンターは、9日にオープンした情報発信複合施設“秋葉原UDX”内“AKIBA_ICHI”の4Fにある。同センターのイベントギャラリーを会場に行なわれた記者発表会では、事業概要の説明に続いて、タレントの中川翔子さん、声優の山寺宏一さん、監督の出崎 統(でざき おさむ)氏によるトークショーが行なわれ、センターのオープンにエールを送った。
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日本動画協会の理事長の松谷孝征氏 |
最初に運営母体である中間法人日本動画協会理事長の松谷孝征(まつたにたかゆき)氏が挨拶に立った。松谷氏は監督してアニメ作品などに手腕を発揮したほか、(株)手塚プロダクションの代表取締役社長を務める。
氏は、「当初、日本動画協会の事務局を、という相談をいただいたのですが、30坪もあれば十分だというのに140坪もありました。無理だと思ったのですが、うち100坪をアニメセンターにというお話があり、コンソーシアムを作って各社よりご協力いただき、オープンの運びとなりました」と開設の経緯を説明した。
アニメセンターの設立に至った理由については、「これまで『日本のアニメについて知るにはどこに行けばよいか』、というお問い合わせが海外からあっても、紹介できるところがありませんでした」と、アニメセンターが“日本のアニメの窓口”に位置づけられると説明。また、「最近では、日本のアニメが“ジャパニメーション”ではなく、“世界を代表するアニメ”と認識されてきましたが、その日本を中国や韓国が追い上げてきており、『日本(のアニメ)が飽和状態だ』と言っていられない状況にあります。(アニメセンターを通じて)質の高いアニメを作ることができる人材育成ができればと考えています。子供のころからアニメに親しんだ人たちの中から、才能が出てくることに期待したいと思います」と、アニメセンターの今後の役割について語った。
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東京アニメセンターのセネラルプロデューサーの久保雅一氏 |
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東京アニメセンターの事務長の田畔正信氏 |
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続いて東京アニメセンターの事業説明が、東京アニメセンターのセネラルプロデューサーを務める久保雅一氏と事務長の田畔正信氏によって行なわれた。アニメセンターの理想と目的は次の5点。
- 公平性をもったアニメビジネスの中心施設の設立
- 国内外のアニメファンに対する適切で鮮度の高い情報の発信
- アニメ産業の成長に必要な人材育成の積極的な推進
- アニメ関連産業の国際的な交流拠点
- アニメ産業の観光資源化
日本のアニメは世界70ヵ国以上で視聴可能でシェア65%を誇る(韓国文化コンテンツ振興院調べ)、まさに“Cool Japan”の旗頭とも言える。また、日本のアニメは映像権利者間の権利調整が、ドラマやバラエティーなどほかの映像コンテンツと比較しても簡便化が進んでいる。アニメ関連のキャラクターグッズは広く国民全般から愛されており、関連産業を含めた重要性は依然として高いなど、コンテンツ産業として周辺産業を含め、高い優位性を持っている。
こうした優秀な産業でありながら、課題点も多く抱えている。日本のアニメ業界は、中小企業主体の440社で構成されており、そのうち日本動画協会加盟の制作会社は47社。アニメ業界で働く人たち(アニメーター)は、“自分の仕事に誇りを持っている人”が78.4%、“プライドを持ち、自分の才能や能力を発揮するために働く”という高い職業意識を持っていながら、“年収300万円未満”が65%(芸団協調べ)と冷遇されており、「世間からあまり理解され・信頼されていない」と考える人が少なくない。このように国内外からの作品に対する評価と、産業の実態とが乖離している。
こうした現状を踏まえて久保氏は、「東京アニメセンターは、日本のアニメ産業に従事する人たちをクリエイティブ/ビジネスの両面から支援し、創造的にも経済的にもレベルアップすることに寄与していきたいと考えています」と語った。
アニメセンターの運営は日本動画協会の元で、(株)小学館プロダクションを幹事会社とする企業コンソーシアムが、25社のコールドサポーターズと、東京アニメセンターファンドとも言うべき匿名出資組合40社によって運営される。
東京アニメセンターの施設概要
東京アニメセンターの施設概要は以下の通り。
イベントギャラリー
(新作アニメのキャンペーンとアート展示コーナー)
天井高4mの大空間で、ネット対応ダブルプロジェクターや36面マルチディスプレーを設備したイベントスペース。プロモーショングッズの限定配布やアニメマーチャンダイズ(特定アニメの関連商品やサービス)の最新情報、新作アニメのオリジナルビジュアル展示といったアニメセンターでしか見られない、最新かつレアなアニメビジュアルが毎週続々到着する。まさにアキバ・ウォークのゲートウェイとなる。
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イベントギャラリーの36面マルチモニター |
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来場者はイベントギャラリーで自由に情報を入手できる |
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東京アニメセンター・スタジオ
(ラジオ中継や公開録音のための放送ブース)
大きなガラス越しに見学できるアニメ音声収録スタジオ。アニメーションの人気を支える声優が出演するラジオ番組の収録や Podcasting/ウェブラジオなど、秋葉原の新しいコンテンツ配信スポットを目指す。また、アニメ専攻の学生による体験アフレコなども実施する。
オフィシャルショップ
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オフィシャルショップ。目玉は人形焼祭り? |
アニメセンターでしか買えない限定商品/先行販売品を多数取り扱う予定。国内外のアニメファンに向けた“アニメセンターみやげ”を実現させる。当然のことながら、周囲はよりコアなファンに応える“専門店”を多く抱える秋葉原という土地柄なので、各店とのバッティングを避けた商品構成となる。また、客層としては修学旅行生や海外からのDUTYFREE利用の来場者を対象とする。
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しょこたんも気になるラスカルの人形焼 |
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オフィシャルショップには“サイン入り”の商品も(写真は『創世記エヴァンゲリオン原画集』) |
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アニメプレスデスク
新作アニメの記者発表やプロモーションサポートを始め、国内外のアニメ関連事業者に向けた情報収集や発信事業なども支援する。また、クリエイター(プロ/アマチュア)によるパイロットフィルムの上映や学生によるプレゼンテーションのサポートなどにも対応する、
アキバ3Dシアター
(最新の上映・音響装置を配備した贅沢な設備を持つ劇場、運営:ICIC)
最先端の上映機材(デジタルプロジェクター35mmフィルム映写機)と音響機材(ドルビーサラウンド6.1chなど)を備え、最高の画質と音響での映像再現を可能にした劇場であり、秋葉原UDXの各種イベントを行なうホールとして使用される。特に音響には力を入れており、THXもしくはそれ以上の音響システムを準備している。座席数は174席(車椅子対応2席を含む)。座席にはカップホルダーもついており、アキバの“映画館”として果たす役割は大きい。
東京アニメセンターでは、人気作品の3Dアニメーションやテレビアニメの新作試写会、監督・スタッフや声優を招いてのイベントやミニコンサート、限定ライブなどの企画を予定しており、土日を中心に年間200日、盛りだくさんのイベントが行なわれる。まず初めに、2005年に“愛・地球博”のサテライト会場で上映された“ポケモン3Dアドベンチャー”の“アキババージョン”が上映される。
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注目のアニメ作品のグッズなどをスペシャルフィーチャーした“アニメショーケース”のコーナー |
しょこたん、山ちゃん、出崎監督の3人がアニメの話題で大盛り上がりのトークショー
後半は、記者説明会の司会進行を務めた声優の恒松あゆみさん(山寺宏一氏が司会している“おはスタ”(テレビ東京系)内で放送されていたアニメ“絶対絶命でんぢゃらすじーさん”のキャラクター(孫)役)を司会に、トークショーで盛り上がった。
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東京アニメセンター・スタジオ前でトークショーに登場した中川さんら |
登場から若干カタめだった雰囲気を、山寺氏が得意のトークで場を盛り上げた。中川さんの「アニメと結婚してしまいたいぐらいアニメが大好き。好きなアニメはポケモン、ナルト、ワンピースなど、たくさんあります。ここはアニメが濃厚な場所。フィギュアもよだれが出るほどいろいろあるし、ラスカルの人形焼きも気になります」と、手放しの喜びようを見せると、山寺氏が「もう、ここのセンター長になったら?」と突っ込んで会場は爆笑。山寺氏が「翔子ちゃんは僕がアンパンマンを始めたころに生まれた人っていうのにびっくりですが、もっとも僕が生まれたころに出崎さんは仕事をされてるわけだから、なんと3世代にわたってここにいるわけです」と、アニメ業界の層の厚さをさりげなくアピールした。
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3世代? で繰り広げられたトークショー |
アニメセンターの設備について感想を聞かれると、「シアターが素晴らしい。特に音響がよかった。ここでの鑑賞に堪えるものを作らなければなりませんね」とは出崎監督。中川さんが「かぶりつきでアフレコが見られるなんて!」と振ると、山寺氏は「アフレコスタジオはぎりぎりですね〜。僕らは普通(のアフレコ現場で)はディスプレーのある壁に向いて演じてやっているので、見られるのはとても緊張するでしょうね。まるで、“鶴の恩返し”の鶴が目の前で機織(はたお)るようなもんです(笑)」と語った。
アニメファンの話になると中川さんは、「アニメが好きな人だけが(アニメセンターを)楽しむだけじゃなく、デートの途中でも寄りたいです。こんなにすばらしい日本のアニメなんだから、アニメを隠れて好きといってるのはもったいない」と言えば、山寺氏も「アニメは“オタクで暗かった”(というイメージ)が最近は変わりましたね。以前は声優ファンというのも隠れてて、CDを貸し借りするのに、わざわざドリカムやサザンの中に混ぜて渡したりとか、ね(笑)。表立って出せるのは林原めぐみさんぐらいとか」と、かなりコアな笑いを誘っていた。
最後に恒松さんが3人にアニメセンターに寄せる期待を聞くと、中川さんは「こんな場所を本当に待ってました。いろいろ買ってしまいそうだし、私は普通にお客さんとして来ちゃいますね」と、すっかりアニメセンターの虜になった様子。続いて山寺氏は、「ここはみんなが集まれる場所。お子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまでいろいろな人が楽しめますね。ぜひ、日本のアニメをアキバから世界へ!」と語った。
締めに出崎監督が「(アニメの制作は)スタッフが大変な状態です。ぜひ、ここでアニメに触れ親しんで、スタッフになる人材になってくれれば。見る側だけじゃなく、作る側に取ってもいい場所になればうれしいですね」と語り、アニメも文化として認められたことに、とても感慨深げだった。
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オフィシャルショップのレジカウンター奥に記念サインする3人 |
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イラストも達者なしょこたんのサイン |
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山寺さんのサイン |
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出崎監督のサイン |
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(千葉英寿)
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