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世界遺産ナスカ展で、地上絵を仮想体験しよう!


2006年3月17日

東京・上野の国立科学博物館で18日から6月18日まで、特別展“世界遺産ナスカ展―地上絵の創造者たち―”が開催される。開催前日となる17日には、プレス内覧会が行なわれた。

ナスカ展
“世界遺産ナスカ展―地上絵の創造者たち―”。明日から国立科学博物館で開催

南米ペルーの丘陵とアンデス山脈の間の盆地に紀元前2世紀から6世紀の間に描かれたとされる“ナスカの地上絵”は、1930年代に上空を飛ぶパイロットによって発見され、誰が何のために描いたかが分からない“世界の謎”のひとつとして、現在でも関心を集めている。今回の展示会の目玉として、この地上絵をバーチャルリアリティー(VR)で再現し、視点の角度や高さを変えながら、自由に地上絵を眺めることができるものがある。

ナスカの地上絵
VRで再現されたナスカ平原。画面に映っているのが、ドイツの数学者マリア・ライへが建てたと言われる鉄塔
ナスカの地上絵
高さ80cmから見たナスカの平原

デジタルによる地上絵の再現は凸版印刷(株)が中心になって行なった。凸版印刷では“トッパンVRシステム”という独自開発のシステムを利用して、3DCGによる故宮博物館や唐招提寺のVRコンテンツを作成している。ナスカの地上絵のVR化に際しては、等高線などの地形情報をモデリングし、その上に現地で撮影した1万点以上の写真を、一部衛星写真を交えながらテクスチャーとして貼り付けている。約80km四方の範囲を再現しており、現地で運行している観光用セスナ機の高度とほぼ同等の200mの高さに加え、地上絵の上に実際に立ったのと同程度の高さ80cmからの閲覧もリアルタイムレンダリングで可能となっている。

ワークステーション
日本HPが提供したワークステーション
VR体験コーナー
コントローラー
コントローラーを使って実際にVRを体験することも可能

展示会場では、このVRを利用して作成されたナスカの地上絵の紹介ビデオが上映されているほか、ゲーム機のコントローラーを利用して、来場者が好きな角度からワークステーションのデータを参照できる設備も用意されている。上映設備は日本ヒューレット・パッカード(株)が提供しており、4台の『HP xw4300 Workstation』のうち、3台を映像再生用に利用(1280×1024ドットの画面を横に3面ならべて横10×縦3mのスクリーンにプロジェクターで投影。残りの1台を3台を同期するために利用しているという。

映像は実際にナスカの地上絵を訪れたのと限りなく近づけるために、1カットで構成。VR上で自由にカメラを動かすことで、シーンで区切らざるを得ないビデオ撮影とは異なる“空間を体験できる”映像を構成しているという。

説明展示
ペルーから取り寄せた岩を使って再現されたという、地上絵の一部

展示会ではこのほか、ナスカ文化の前身であるパラカス文化(紀元前900〜100年)から原(プロト)ナスカ期、ナスカ前期、中期、後期、移行期の出土品を豊富に展示。また、実際にペルーから取り寄せたナスカの岩を利用した地上絵の作り方の再現、ミイラや首級(トロフィー)なども展示されている。地上絵を描いたナスカ人たちの技術水準や、文化に関しても触れられる内容となっている。

ミイラ
やってきたミイラ
出土品
出土品
トロフィー
首級(トロフィー)
織物
現在利用されている織り方の技術はすべて用いられているという、織物

(編集部 小林久)


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