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インテル、ビジネスクライアント向けプラットフォーム“vPro テクノロジー”を発表!――仮想化技術やリモート管理技術をハードでサポート


2006年4月25日
“vPro テクノロジー”のロゴと、vProについて説明する米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部副社長 件プラットフォーム・コンポーネント事業部長のティム・ダン氏
“vPro テクノロジー”のロゴと、vProについて説明する米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部副社長 件プラットフォーム・コンポーネント事業部長のティム・ダン氏
vProのデモンストレーションに使用されたvPro対応デスクトップパソコン。今年後半登場予定のCPU“Conroe”を搭載している
vProのデモンストレーションに使用されたvPro対応デスクトップパソコン。今年後半登場予定のCPU“Conroe”を搭載している

インテル(株)は25日、ビジネスクライアントパソコン向けプラットフォーム“インテル vPro(ヴィープロ) テクノロジー”(以下vPro)を発表した。デュアルコアCPU、ハードウェア仮想化技術、先進的なリモート管理技術をサポートするCPUやチップセット、ネットワークモジュール、ソフトウェアなどで構成され、セキュリティーの強化、メンテナンスコストの低減などを実現する。対応パソコンの登場は今年後半の予定。

vProは従来コード名“Averill(アブリル)”と呼ばれていた、ビジネス向けデスクトップパソコンのプラットフォーム技術。ノートパソコン向けプラットフォーム“Centrino モバイル・テクノロジー”、デジタルホーム向けプラットフォーム“Viiv テクノロジー”に続く、第3のプラットフォームとなる。主な構成要素は、“Intel Coreマイクロアーキテクチャー”ベースのデスクトップ向けデュアルコアCPU“Conroe(コンロー)”、Intel Q965 Expressチップセット、Intel PRO/1000 ネットワークコネクション、さらにプラットフォームソフトウェア(デバイスドライバーなど)とソリューションベンダーが提供するソフトウェアなど。これらコンポーネントにより、ハードウェア支援による仮想マシン技術“インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(VT)”や、より高度な遠隔管理を実現する“インテル アクティブ・マネージメント・テクノロジ”(iAMT)”に対応したデスクトップパソコンを構築可能となる。

vPro テクノロジーを構成するコンポーネント。CPUやチップセットだけでなく、管理ソフトウェアも重要な要素である
vPro テクノロジーを構成するコンポーネント。CPUやチップセットだけでなく、管理ソフトウェアも重要な要素である

報道関係者向けの発表会でvProについての説明を行なった、米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部副社長 件プラットフォーム・コンポーネント事業部長のティム・ダン(Tim Dunn)氏は、vProを「(ビジネスという)ゲームを変えるプラットフォーム」であるとし、その基盤となるのが同社の優れたプロセッサー技術にあるとした。

ダン氏はvProのひとつめの特徴に、“管理機能の(プラットフォームへの)内蔵”を挙げた。企業内のクライアントサポートコストの半数が、サポート要員がパソコンのある現場に赴いて対応しているとのレポートを示し、その原因が“電源が入っていない”“OSが起動しない(そのためリモート管理ソフトも使えない)”“ウイルス感染”“管理用エージェントが無効化されている”といった点にあると指摘した。vProでサポートされるiAMTはこれらの問題をリモートで解決可能にすることを目指す技術で、電源が入っていないクライアントの監査や、リモートでのシステム修復、エージェントの無効化防止などの機能を提供する。

問題が起きているパソコンまで管理者が出向かなくては問題解決ができない事例の多さが、IT管理コストの上昇を招いているとする図
問題が起きているパソコンまで管理者が出向かなくては問題解決ができない事例の多さが、IT管理コストの上昇を招いているとする図

披露されたvProプラットフォーム上で動作する“iAMT 2.0”のデモでは、クライアントパソコンや企業内ネットワークの保護の様子が実演された。デモのひとつ“エージェント・プレゼンス”では、ランデスクソフトウェア社(LANDesk)のウイルス対策エージェントが、フィッシングメール経由での操作で無効化されたのを検知し、自動でエージェントを復旧してみせた。この検知と警告の処理は、チップセット内に存在する“ウォッチドッグ(番犬)タイマー”と呼ばれるプログラムによって行なわれる。また“システム・ディフェンス”(コード名Circuit Breaker)と呼ぶ技術により、悪意あるソフトウェア(マルウェア)の増殖を防ぐ技術のデモも披露された。サービス拒否(DoS)攻撃を行なうマルウェアがクライアントにインストールされて攻撃を開始すると、攻撃を“管理ポリシーに従わないパケット”として検知し、クライアントパソコンのネットワーク接続を自動で切断する。さらに該当プログラムを除去したのち、ネットワーク接続を再開させた。マルウェアがクライアントに侵入することを防いだり、万一未知のマルウェアが侵入しても、企業内ネットワークに被害を拡散させることを阻止できるというわけだ。

ビジネスツールを偽装した悪意あるプログラムがDoS攻撃を開始すると……
ビジネスツールを偽装した悪意あるプログラムがDoS攻撃を開始すると……
管理プログラムがネットワーク接続を切断した。画面右下のPingモニター上には、切断を示す“Time out”の文字が並んでいく
管理プログラムがネットワーク接続を切断した。画面右下のPingモニター上には、切断を示す“Time out”の文字が並んでいく

またvProプラットフォームのCPUであるConroeについても、消費電力当たりのパフォーマンスに優れたCoreアーキテクチャーの採用により、パフォーマンスと電力効率を大きく向上させると述べられた。ビジネスクライアントにはこれ以上のパフォーマンスは必要ないとする意見もよく見られるが、披露されたデモビデオでは、ウイルス対策ソフトが動作するとパフォーマンスの低下を感じるユーザーが多いという例を挙げて、デュアルコアCPUによる快適なマルチタスク動作が、結果的にウイルス対策ソフトの活用によるセキュリティー強化を促進させるとされた。

vProプラットフォームデモ機上で、Excel 2007を使ったモンテカルロ法による演算処理とウイルススキャンを同時に実行した様子。デモ機は約12.7秒で処理を終えたが、同じ処理を行なった600番台のHT対応Pentium 4搭載パソコンでは40秒以上の時間を要した
vProプラットフォームデモ機上で、Excel 2007を使ったモンテカルロ法による演算処理とウイルススキャンを同時に実行した様子。デモ機は約12.7秒で処理を終えたが、同じ処理を行なった600番台のHT対応Pentium 4搭載パソコンでは40秒以上の時間を要した

vProはハードウェアコンポーネントだけでなく、クライアント上で動作する仮想マシン管理ソフトやリモート管理ソフト、管理のためのサーバーソフトなどが必要となる。そのためインテルでは、多くのソフトウェアベンダーとvProプラットフォームのサポートについての協力を交わしている。発表会では米マイクロソフト社CEOのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏によるビデオメッセージが上映されたほか、(株)日立製作所 ソフトウェア事業部事業部長の中村孝男氏、(株)シマンテック 代表取締役社長の木村裕之氏が登壇。自社のシステム管理ソリューションとvProの連携を推進することを表明した。

vPro対応のソリューションを提供するソフトウェアベンダーや製品など
vPro対応のソリューションを提供するソフトウェアベンダーや製品など
米マイクロソフト社CEOのスティーブ・バルマー氏は、『System Management Server』でvPro対応クライアントの管理を可能にすると表明
米マイクロソフト社CEOのスティーブ・バルマー氏は、『System Management Server』でvPro対応クライアントの管理を可能にすると表明
日立製作所 ソフトウェア事業部事業部長の中村孝男氏は、同社の統合システム管理ソリューション“JP1”をiAMTと組み合わせて、管理強化を実現すると表明
日立製作所 ソフトウェア事業部事業部長の中村孝男氏は、同社の統合システム管理ソリューション“JP1”をiAMTと組み合わせて、管理強化を実現すると表明
シマンテック 代表取締役社長の木村裕之氏は、仮想マシン技術を利用することで、OSから独立したより強固なセキュリティーソリューションが可能となると述べた
シマンテック 代表取締役社長の木村裕之氏は、仮想マシン技術を利用することで、OSから独立したより強固なセキュリティーソリューションが可能となると述べた

また今後のvProの展開については、モバイルプラットフォームへの対応や管理/セキュリティー機能の拡張、プラットフォーム全体の仮想化、CPUコア数の増加などが挙げられた。

(編集部 小西利明)


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