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特異な環境にある“日本の検索市場”――不思議と強いYahoo! JAPAN


2006年6月13日

ネットレイティングス(株)代表取締役社長の萩原雅之(はぎわら まさゆき)氏は13日、東京港区で開催されたヤフー(株)のプレスミーティングに出席。欧米各国に比べて顕著に利用率が高い“Yahoo! JAPAN”の現状に触れながら、繰り返し披露している統計を紹介した。

“異常”に高いYahoo! JAPANの利用率

萩原氏
ネットレイティングスの萩原氏

ネットレイティングの調査データから、プレゼンテーションで萩原氏が提示したのは“Yahoo! Search Technology”(YST)導入後のYahoo!検索利用率に関して。基本的には、検索サービスが一般ユーザーにもより深く浸透する中で、YSTは着実に存在感を高めており、“利用者数”(ユニークユーザー数)、“利用率”(リーチ)ともに右肩上がりで推移しているという内容。2006年3月現在で、YSTの利用者数は2500万を超え、2800万人にも迫る勢い。リーチでもこの1年で再上昇基調となり、60%を大きく上回る現状となっている。

検索結果のページビューは、Yahoo!検索(search.yahoo.co.jp)とGoogle(google.co.jp、google.comの合計)の2つが寡占する状態となっており、1人当たりのページビューも接近している。

しかし、Yahoo!とGoogleによる“二強体制”は日本特有のものだと、萩原氏は指摘する。利用率(2006年3月)の比較では、Yahoo!の64.5%に対して、Googleは34.7%という数字だが、米国では逆転し、Yahoo!が28.2%、Googleが54.5%。英独仏のヨーロッパ3国では、66.3〜70.4%のGoogleに対して、Yahoo!は10.1〜15.6%とその差がさらに広がる。



利用率
検索サイトの利用率。日本のポジションは独特

その理由に関して萩原氏は「孫さんがいるからと冗談のつもりで言ったら、それがそのまま記事になって驚いた」としたものの、「はっきりとした理由は分からない」と首をかしげる。

もうひとつ国内で顕著なのは、Yahoo! ディレクトリ(dir.yahoo.co.jp)の利用率の高さだ。欧米では数ポイントとほとんど利用されていないのに対して、国内では29.7%をキープ。「1200万人がいまだに活用している」(萩原氏)という。

井上氏
Yahoo! JAPANの井上氏

Yahoo! JAPANが、ヤフー全体の中で特異な位置にいるのは確かだが、ヤフー(株)検索事業部長の井上俊一(いのうえ としかず)氏の話では、台湾など東アジア地域では、かなり高い利用率を誇っている。また、韓国や中国でもGoogleの利用率は低く、ローカルの検索サービスが多く利用されている状況だという。

国内でYahoo! JAPANが支持されている理由に関して、井上氏も明確な理由は分からないとしたが、「唯一といってもいいポータルの成功例」「Yahoo! BBなどとシナジーを持ったブランディングが成功したこと」などが背景にあるのではないかと推測する。ヤフーは東アジア地域では、地域ローカルサービスと合流する形でのサービス展開を行なっており、国内法人でも米ヤフー社の出資比率は33.43%。筆頭株主は41.86%の株式を保有するソフトバンク(株)である。

また、井上氏は“Navigational Query”と呼ばれる、特定のサイトに行くための検索が多いことにも触れた。国内のユーザーの多くは、ウェブブラウザーのアドレス入力欄にURLを直打ちせず、Yahoo!の検索で企業名などを入力し、そのリンクから飛ぶケースが多いという。井上氏は、東アジアが“2バイト圏”だからGoogleの対応が遅れたというのは考えにくいが、ドメイン名が1バイトなのは半角英字なのは関係しているかもしれないという可能性を示した。

ネットレイティングスの萩原氏は、こういったYahoo!が強い国内の状況に関して「日本では3人に1人がYahoo!を利用しており、20%を超す視聴率、全利用時間の17〜18%を占めている。その影響率は高い」とコメント。「“Google脅威論”が盛んに論じられるが、世間の関心度と実態はかけ離れている部分もある。むしろ“Yahoo!脅威論”を論じるべき、とユーモアを交えながら語った。



(編集部 小林久)


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