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日本のケータイコンテンツを世界へ! ノキア携帯電話機向けコンテンツ開発セミナー開催

2006年06月16日 21時36分更新

文● 編集部 橋本 優

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フォーラム会場にはノキア製端末が新旧含め100台展示されていた

ノキア・ジャパン(株)は16日、携帯電話コンテンツの開発者向けセミナーイベント“Forum Nokia Japan Summit”を、東京・六本木の“泉ガーデンギャラリー”で開催し、それに先立って同日、記者説明会を開催した。

ノキア・ジャパンのビジネス開発部長である遠藤元宏氏

このイベントはノキア携帯電話機向けのコンテンツ作成を支援するサービス“Forum Nokia”に関するもの。Forum Nokiaは日本だけでなくワールドワイドで展開されているサービスで、開発ツールの入手やコミュニティーの参加が無償で行なえる。またコンテンツ作成のためのテクニカルサポートや、携帯電話機のプロトタイプの貸し出しサービスなどが受けられる有料の“Forum Nokia PRO”(年間2000ユーロ、日本円にして約29万円)も提供している。

2年間に10万ダウンロードを達成した日本のゲームコンテンツ

Forum Nokia アジアパシフィックディレクター担当のシャンカー・ミーンバット氏

Forum Nokiaのアジアパシフィックディレクターを担当するシャンカー・ミーンバット(Shankar Meembat)氏によると、Forum Nokiaのワールドワイドでの登録者数は200万人以上で、Forum Nokia PROは400社以上の企業が加入しているという。またノキア・ジャパンのビジネス開発部長である遠藤元宏氏によると、日本のForum Nokiaの登録者は3万7000人以上、Forum Nokia PROは約30社が加盟しているという。Forum Nokiaを活用すれば、ノキアの携帯電話機の普及度が高い海外市場向けにもコンテンツを提供できるとし、その一例として(株)ジー・モードを挙げた。ジー・モードは海外向けに100本近いゲームをリリースしており、その中でもレースゲーム“G-mode Rally”が2年間で10万ダウンロードを達成したという。ちなみにそのうちの半分がノキア製端末からの利用だという。

ノキア・シンガポールのビジネス開発マネージャーであるジョシュ・パック氏

ノキア・シンガポール(Nokia Singapore)社のビジネス開発マネージャーであるジョシュ・パック(Joshua Pak)氏は、韓国SK Telecom社の音楽配信サービス“MelOn”(メロン)が人気で、サービス開始から7ヵ月で加入者が270万件に達したことを例にあげ、韓国で音楽配信ビジネスが盛り上がっていると語った。またシンガポールや香港、台湾でSymbian OS対応OTA(同期機能)を利用したサービスが開始され、その勢いが増しているという。そのほかマルチプレイヤーゲームや、通話制御プロトコルの“SIP”(Session Initiation Protocol)を利用したアプリケーション、フラッシュコンテンツなども注目されており、今年のモバイルデータサービスおよびプロダクト市場は26%の成長を見込んでいるという。

中国と日本の相乗効果に期待

Forum Nokia Chinaビジネス開発担当シニアマネージャーのコウ・ウェン氏

Forum Nokia Chinaのビジネス開発担当シニアマネージャーであるコウ・ウェン(Kong Wen)氏は、「中国と日本は相乗効果が期待できる」と指摘した。中国の人口が13億人なのに対し、現在のモバイルユーザーは3億人程度で、まだ未開拓の巨大な市場があり、そこに日本のコンテンツなどを投入することで携帯電話普及にもつながるという。

中国の携帯電話キャリアー“China Mobile”の付加価値サービス調査によると、2005年度の成長率は20%で、今年は30%の成長を見込んでいるという。現在はそのほとんどがSMS(ショートメッセージングサービス)だというが、たとえば“CRBT”(着信時に特定のメロディーが流れる)といった付加価値サービス利用者も急増しているという。

ノキア・ジャパンのソフトウェア・プラットフォーム・マーケティング担当であるベンジャミン・タン氏

最後に、ノキア・ジャパンのソフトウェア・プラットフォーム・マーケティング担当であるベンジャミン・タン(Benjamin Tan)氏が、スマートフォン向けソフトウェアプラットフォームである“S60”について説明した。現在最新の“サードエディション”は従来の“セカンドエディション”と比較して、マルチメディアプレーヤーやプッシュ型メールなどの機能が実装できるという。またデジタル著作権管理仕様である“OMA DRM 2.0”に対応。ユーザーインターフェースを変更し、セキュリティーに関する機能も強化したという。

なお、同氏は携帯電話機の普及についても触れ、「普及率が60~70%に達すると飽和状態といわれるが、上海では120%に達している。ひとり1台とは限らない」と述べた。

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