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Flash誕生10周年記念コンテスト“Motion Award”受賞式リポート


2006年12月19日
Motion Award
Flash10周年の節目に開催された“Motion Award”

米国の旧マクロメディア(Macromedia)社がFlashを生み出して10年。Flashはパソコンのウェブブラウザーだけでなく携帯端末などの各種デバイス上でも、グラフィックスやオーディオ、テキスト、ビデオを組み合わせたリッチメディアを動作させる環境としての地位を確立し、現在では新生アドビ システムズの“Adobe Flash”として浸透しつつある。インターネット時代の申し子として、リッチコンテンツの世界を牽引しているのがFlashだ。そのFlashの誕生10周年を記念したコンテスト“Motion Award”の受賞作品の発表が、受賞式ならびに受賞記念パーティとともに今月15日にラフォーレミュージアム原宿で開催された。



古村秀幸氏
アドビ システムズの古村秀幸氏

受賞作家と作品はグランプリ1名と各賞5名の合計6名が選出され、特別に審査員特別賞が設けられ4名が選ばれた。受賞作家と作品は以下の通り(敬称略)。

●受賞作家
“PICTAPS”
城戸雅行氏
[グランプリ]“PICTAPS”城戸雅行(福岡県)
“Homage to the Grip”
トム・ヘイニ氏
[ショートフィルム]“Homage to the Grip”トム・ヘイニ(Tom Haenni)(スイス)
“what-scary-strange-amezing-complexity”
岡田尚志氏
[Flashアニメーション]“what-scary-strange-amezing-complexity”岡田尚志(東京都)
“Stompstamp”
artless + .spfdesign
[Flashインタラクティブ]“Stompstamp”artless + .spfdesign(東京都)
“ブタバー”
安井鯨太氏
[モバイル]“ブタバー”安井鯨太(岡山県)
“FLANEUR”
有吉信寛氏
[Student Award]“FLANEUR”有吉信寛(福岡県)
●審査員特別賞

[内山光司賞および黒田昌郎賞]
MOTOMICHI(米国)
[佐野研二郎賞]
くろやなぎてっぺい(東京都)
[中村勇吾賞]
野山 映(神奈川県)
[箭内道彦賞]
杉原真樹(東京都)

箭内道彦氏
ビデオ出演した箭内道彦氏

グランプリを受賞した城戸氏の受賞については“いわく付き”で、ビデオメッセージでの参加となった審査員でアートディレクターの佐野研二郎氏がそのエピソードを明かした。「城戸さんの作品は、審査の途中で、サーバーがクラッシュしていて見ることが出来なかったんです。それで『飛ばそう』という話になった時に、連絡を取って別のサーバーにUPしてもらってみましょう、と僕が提案しました」と佐野氏が語ると、続いてビデオメッセージに登場したクリエイティブディレクターの箭内道彦(やないみちひこ)氏は、「(佐野さんは)自分の手柄のように言っていますが、誰も言わなければ僕が言うつもりでした」と掛け合いのように語り、会場の笑いを誘った。



内山光司氏
内山光司氏は「機能を“予想外”の使い方で可能性を感じさせた作品が見られたのは収穫だった」と語った

当の城戸氏も「(お二人には)感謝しています。こんな素晴らしい賞をいただけてうれしい」と率直に喜びを示した。さらに審査員として壇上に上がったインタラクティブクリエイティブディレクターの内山光司氏は「(箭内さんが)言わなければ、僕が言っていました」と畳み掛けると、酔いも回ったのか、会場はますますフレンドリーな雰囲気に包まれた。

ショートフィルム部門で受賞したTom Haenni氏はこの夏、日本を旅行したのがきっかけで応募したという。自作のキャラクターが通訳として出てくるビデオメッセージで参加し、「Motion Awardに参加できてありがとう」と語った。また、最年少の受賞となったモバイル部門の安井鯨太氏は「とても光栄です。これからも作り続けて行きたいです」と緊張の面持ちで語った。



黒田昌郎氏
黒田昌郎氏。Flashがアニメ界からも期待されていることがうかがえた
中村勇吾氏
ワインを片手にほろ酔い加減だった審査員の中村勇吾氏

“デジタル系”のクリエイターや作家に囲まれる中で、アニメーションの現場からの参加となった、“フランダースの犬”などの伝説的なアニメ作品を手がけてきた動画作家の黒田昌郎氏は、「僕も現役のクリエイターとしてがんばっていきたい。みなさんも一緒にがんばりましょう」と、うれしいエールをFlashクリエイターに向けて送った。

展示方法もユニーク!

受賞作品は、展示会場の中央の“モノリス”と呼ばれる、六角柱の展示ブースにおいて展示された。また、本展覧会の目玉とも言える招待作家作品は、六角形に組まれた展示ブース内に映像やグラフィックが紹介されるという、ユニークな展示方法で紹介された。

招待作家は次の6作家(敬称略)。

●招待作家
tokyo plastic
tokyo plastic
W+K東京Lab
W+K東京Lab ハイブリッドカルチャーを中心とした、ワイデン+ケネディトウキョウのクリエイティブ・ラボ。東京のクリエイティブの力のエッセンスを抽象化した“東京.NOW”を出品した
Furi Furi Company
Furi Furi Company カラフルな色使いの印象が強いフリフリがモノクロのエッジの効いた作風にチャレンジした“SHINOBI BLACK&WHITE”を出品。同社は本コンテストの企画・運営を担当した
United Bows
United Bows 武蔵野美術大学非常勤講師の野老朝雄氏と東京大学助手の今井健氏によるアートユニット。ブースに入ると柄模様が変化する“Gala Mirror”を出品した
SIMONE
SIMONE ファッション業界から参加したのがSIMONE。ISSEY MIYAKEなどのブランディングを担当してきたムラカミカイエ氏、演出家の田村孝司氏、ファッションサイトを手がけてきた岩崎修氏で2003年に結成した。“[X-TREAM]THE MOVIE”を出品
FANWORKS
FANWORKS “やわらか戦車”で知られるFANWORKSは、“暗黒キャット”をはじめ、2006年にプロデュースした4作品を出品した

また、期間中にはMotion Awardセミナーとして、青池良輔氏や招待作家などの人気Flashクリエイターによるセミナーも行なわれ、好評を得ていた。

(千葉英寿)


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