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公取委、オンラインショッピングモールにおける出店事業者/運営事業者間の取引の実態に関する調査結果を発表


2006年12月28日

公正取引委員会(公取委)は27日、オンラインショッピングモール(電子商店街)における取引に関する実態調査の結果を発表した。これは電子商店街でECサイトを出店する“出店事業者”と、電子商店街を運営する“運営事業者”の2者間の取引実態について調査したもの。

公取委はこの調査を行なう理由として、運営事業者は出店事業者に対して有利な立場にあることを利用し、独占禁止法上問題となる行為を行なっている恐れがあると指摘している。特に電子商店街の市場規模の9割を占める(株)楽天、ヤフー(株)、(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)の大手運営事業者3社は、出店事業者に対して著しく有利な立場にあるとしている。今回の調査は、その実態を明らかにする目的で行われた。

調査はアンケートとヒアリングによって行ない、アンケート調査の対象となったのは運営事業者30社、出店事業者362社、消費者1173人(うちモニター1095人、電子商取引監視員78人)。その結果運営事業者20社、出店事業者125社、消費者1155人(うちモニター1084人、電子商取引監視員71人)から回答があった。ヒアリング調査は出店事業者、運営事業者など24の相手先に対して行なった。

公取委は調査結果で、まず消費者向けeコマースの市場規模が年々拡大していること(2005年度は1兆3210億円で、対前年度比39%増)、eコマース市場全体において電子商店街が占める割合が大きくなっていること(電子商店街の2005年度市場規模は5500億円で、eコマース市場全体の41.6%)などを指摘。また消費者に対する調査によって、電子商店街が品揃えの豊富さや検索機能の提供などといった点において消費者にとってメリットをもたらしていることを示した。その上で以下の点を挙げ、運営事業者、特に大手3社が出店事業者に対して有利な立場にあるとした。

  • 楽天、ヤフー、DeNAの3社の電子商店街における売上高(出店事業者から徴収する出店料収入など)が各409億円、160億円、10億3000万円であるのに対し、出店事業者の売上高は平均6000万円となっており、事業規模に大きな差があること
  • 電子商店街への取引依存度(出店事業者の売り上げ全体における電子商店街での売り上げの割合)が60%以上の出店事業者が全体の6割を占めていること
  • 出店事業者の43.3%が「運営事業者の方が圧倒的に強い立場にある」、28.9%が「運営事業者の方がどちらかというと強い立場にある」と考えていること

さらに、調査によって以下のケースが発見されたとし、これらは独占禁止法上問題となる恐れがあると指摘した。

ダイレクトメールの送付など営業活動の制限
一部の運営事業者は、出店事業者から商品を購入した消費者の個人情報について、電子商店街への出店中はダイレクトメールの送付などの営業活動への利用を制限している上、退店後は利用を禁止している。これによって出店事業者は取引先の運営事業者を変更することが困難になっており、これは不公正な取引方法“拘束条件付取引”に当たる可能性がある。
手数料率の一方的な変更
上位3社の中には運営事業者に支払う手数料の手数料率を、出店事業者の許可なく変更できるとしている事業者がある。このとき出店事業者にとって不当に不利益な手数料率が設定された場合は、不公正な取引方法“優越的地位の濫用”に当たる可能性がある。
過大なポイント原資の賦課
運営事業者の中には消費者が購入した商品の金額の一部を次回以降の買い物で利用できるポイント制度に関して、ポイント原資を出店事業者に負担させた上、消費者がポイントを使用したかどうかに関わらず、売り上げから一定の割合をポイント原資として負担させている事業者がある。この負担が出店事業者に対して不当に不利益を課す場合には、不公正な取引方法“優越的地位の濫用”に当たる可能性がある。
運営事業者によるカード決済代行業務の利用義務付け
一部の運営事業者は消費者がクレジットカードを利用して商品を購入したときのクレジットカード決済に関して、運営事業者が決済を代行することを強制しており、さらに出店事業者に対してクレジットカード会社との間の決済の手数料率を上回る手数料率を設定している。これによって出店事業者に不当に不利益を課す場合には、不公正な取引方法“優越的地位の濫用”に当たる可能性がある。

また出店事業者と出店事業者に商品を供給するメーカー/卸売業者などの“仕入先事業者”の2者間の取引についての調査結果も併せて発表した。その結果、以下のような事例が見られ、これは独占禁止法上問題となる恐れがあると指摘した。

仕入先事業者による出店事業者への制限
一部の仕入先事業者は、出店事業者に対し、ECサイトで商品を販売するとき、定価販売の遵守/値引販売の禁止/販売価格や最低販売価格の指示などを行なっており、これは不公正な取引方法“再販売価格の拘束”に当たる。また一部商品に関してオンライン販売の禁止、出店事業者に対する販売価格の値上げといった行為を行なう事業者もあり、これは不公正な取引方法“不当な拘束条件付取引”“不当な差別対価”などに当たる。

公取委は今回の調査結果を踏まえ、関係事業者に対し、問題がある個所について取引慣行の見直しを行なうよう求めた。また今後もeコマース全般の取引慣行について動向を注視していくとしている。

(編集部)


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