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日本ニュース時事能力検定協会、“ニュース時事能力検定”を発表――第1回試験は9月2日


2007年1月12日

任意団体“日本ニュース時事能力検定協会”は12日、東京・千代田区の如水会館で記者発表会を開催し、同団体と(株)毎日新聞社が共催する検定試験“ニュース時事能力検定”の概要を説明した。“ニュース時事能力検定”は、新聞やTVのニュースを理解/分析する能力“時事力”を計るもので、合格者には認定証が贈られるほか、成績優秀者は表彰式で表彰される予定という。難易度によって1級〜5級に分かれており、第1回試験は9月2日に実施される。

“ニュース時事能力検定”を主催する日本ニュース時事能力検定協会は、同検定を行なうために2006年10月に設立された任意団体。現在NPO法人の認可を申請中で、4月ごろ認定される見込みという。東京大学名誉教授の養老孟司(ようろう たけし)氏が名誉会長を務め、毎日新聞特別編集委員・早稲田大学客員教授の岸井成格(きしい しげただ)氏が理事長、法政大学社会学部教授の奥 武則(おく たけのり)氏が副理事長を務める。理事はジャーナリストの池上 彰(いけがみ あきら)氏、早稲田大学国際教養学部教授の重村智計(しげむら としみつ)氏、ニュースキャスターの田丸美寿々(たまる みすず)氏、事務局長も兼任する出川 研(でがわ けん)氏ら7名。日本ジャーナリスト専門学校副学長の菅原 亮(すがわら りょう)氏ら2名が監事を務める。会員数は18名(1月12日現在)。

発表会には養老氏、岸井氏、池上氏、重村氏、田丸氏、出川氏のほか、毎日新聞社取締役の菊池哲郎(きくち てつろう)氏、毎日新聞社新規事業開発室長の増田耕一(ますだ こういち)氏、“ニュース時事能力検定”のイメージモデルを務める“2005ミス東大”の加藤友里(かとう ゆり)氏の計9名が出席した。

毎日新聞社取締役の菊池哲郎氏
毎日新聞社取締役の菊池哲郎氏

冒頭に挨拶を行なった菊池氏は、検定を実施する理由として、「現代は世の中がグローバル化したことで情報がどこからでもやってくるようになった。情報は過多になり、どれをどういうふうに理解したらいいか、記者でさえ分からないような状態になっている。現代社会を生き抜くためにはニュースの本当の意味を知る能力が必要で、その目標となるものがあってもいいのでは思って始めることにした」と説明した。また「“ニュース時事能力検定”を企業の入社試験や国家検定の一部に取り上げてもらってもいいし、自己研鑽の目標にしてもらってもいい。多様な利用法を考えている」と語った。

毎日新聞社新規事業開発室長の増田耕一氏
毎日新聞社新規事業開発室長の増田耕一氏

次に増田氏が“ニュース時事能力検定”の概要を説明した。その内容は以下のとおり。

試験日
第1回試験は9月2日、第2回試験は12月2日。2008年以降は年2回、6月/12月に開催予定
試験会場
北海道/東北地方/関東地方/東海地方/関西地方/九州地方などにおいて、10会場程度を予定
検定料
1級が6500円、2級が4900円、3級が3900円、4級が3600円、5級が2900円
出願方法
“ニュース時事能力検定”の公式サイトからインターネット経由で申し込みを行なう。検定料の入金方法はコンビニエンスストア決済/銀行振込/郵便振替など
出題形式
4肢択一のマークシート方式(1級のみ記述式を含む)
出題数および試験時間
各級とも60問/50分
合格基準
約70%の正答率で合格とする(1級のみ約80%)
出題範囲
政治/経済/国際問題/社会・環境/文化・スポーツの5分野から出題される。上半期の試験は前年のニュースと当該年の前半で報道されたニュースの中から、下半期の試験は前年の主要ニュースおよび当該年に報道されたニュースの中から出題
試験問題の作問
試験問題は、日本ニュース時事能力検定協会の検定委員が作成し、協会で協議した上で出題する。検定委員は、(株)サマデイが運営する予備校“早稲田塾”、(株)ナガセが運営する“東進ハイスクール”、学校法人高宮学園が運営する“代々木ゼミナール”の3校において、政治経済を中心に講義を行なっている講師で、「その世界では“カリスマ講師”と呼ばれている人」が担当するという。検定委員は公式テキストの執筆も行なう。
公式テキスト
『(仮題)ニュース時事能力検定公式テキスト基礎編』『(仮題)ニュース時事能力検定公式テキスト応用編』『(仮題)ニュース時事能力検定公式問題集』が4月1日に発売される予定。また毎日新聞社が発行する雑誌『月刊ニュースがわかる』の4月発売号から、検定の模擬問題の掲載を開始する。

増田氏は受験者数の見込みについても触れ、「若い人に幅広くニュースの背景を知ってもらいたい、新聞やTVニュースを理解してもらいたいという目的で行なうものなので、将来的には100万人規模を望んでいるが、初年度は1万人程度を見込んでいる」とした。また検定に合格することで生じるメリットについては、「大学などに対し、入学試験に加点してもらうよう働きかけを行なっていく。また毎日新聞社の採用試験では、1級と2級の合格者に対し何らかの優遇処置をとることを検討している」と説明した。

毎日新聞特別編集委員・早稲田大学客員教授の岸井成格氏
毎日新聞特別編集委員・早稲田大学客員教授の岸井成格氏

続いて岸井氏が同協会の概要の説明を行なった。協会を設立した理由について岸井氏は、「一企業ではなくNPO法人が主体となることで、検定の公平性・中立性を永続的に保つため」と説明した。

また岸井氏は「タイムリーな、時代の要請に合う検定ではないかという認識を持っている」とし、「最近、社会全体として、学力やニュースの基礎知識が低下しており、それが社会への関心が薄れる要因になっている。これは将来を考えると大きな問題で、歯止めをかける運動をしていきたいと思っている。最低限の見識を持った日本人、国際人を育てていく一助になればというのが検定の趣旨だ」と語った。

最後に発表会の出席者の紹介が行なわれ、それぞれ挨拶を行なった。

東京大学名誉教授の養老孟司氏
東京大学名誉教授の養老孟司氏

養老氏は、協会における自らの役職について「“名誉”とついているのは、少し距離をおいたところから見るためだと思っている」と語った。

ジャーナリストの池上 彰氏
ジャーナリストの池上 彰氏

NHKのTV番組“週刊こどもニュース”で11年に渡って解説を務めた池上氏は、「さまざまな情報をきちんと受け止め、それを分析する能力を持った市民がいてこそ健全な市民社会が育つと思う」と語り、「今までは子どもたちに世の中のことを教えるということをやってきたが、これからはみなさんに『ニュースを知ってください』と訴えていきたい」と意気込みを述べた。

早稲田大学国際教養学部教授の重村智計氏
早稲田大学国際教養学部教授の重村智計氏

重村氏は、「来年から各新聞/TV局は、1級の資格を持っていないと役員は全部解任され、国会議員も1級を持っていないと除名されるということにならないかと期待している」と冗談を交えながら、検定に対する期待を示した。

ニュースキャスターの田丸美寿々氏
ニュースキャスターの田丸美寿々氏

田丸氏は、「ニュースを知ることで世の中がちょっとずつ見えてくると、世の中が色づいて、輝いてみえてくる。その体験を、検定を受ける人が持ってくれればいいと思う」と語った。

“ニュース時事能力検定”のイメージモデルを務める“2005ミス東大”の加藤友里氏
“ニュース時事能力検定”のイメージモデルを務める“2005ミス東大”の加藤友里氏

加藤氏は、「自分も第1回試験にチャレンジしたい」と語り、“ニュース時事能力検定”のアピールを行なった。

(編集部 若林健太)


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