開口率の低い液晶パネルで十分な明るさを実現するには、強力なランプが必要となり、発熱量や消費電力の増大を招く。同社の従来の有機配向膜使用液晶パネル(D5と呼ばれる)では、0.9インチ・フルHD解像度で開口率は51%であった。それが新パネルでは0.7インチサイズに縮小されながら、開口率55%を確保している。同じサイズのパネルであれば、開口率は従来比で20%も向上できるという。開口率の高い液晶パネルであれば、同じランプでもより明るい画面が作れるし、同じ輝度であればランプの消費電力を減らすことも可能だ。
同社のプロジェクター用液晶パネルには、無機配向膜技術“クリスタルクリアファイン”(C2FINE)を使用する液晶パネルもある。こちらは高コントラスト比(1500対1)による高画質が特徴であるが、現時点ではまだコストが高いという問題点を抱えるため、採用事例は製品価格の高い、画質重視のフロントプロジェクターに限定されている。今回の新パネルは有機配向膜を使用しつつ高開口率を実現することで、比較的低価格でも高輝度のプロジェクター製品の開発が可能となる。ちなみに駆動回路などには、C2FINEと同じ“D6”と呼ばれる回路を使用して、高画質化に貢献している。
新パネルを使用した製品事例としては、CES会場で松下電器産業の米国法人が、56インチ・フルHDのプロジェクションTV試作機を出展していた。液晶パネル自体は、現在サンプル出荷の段階で、2007年3月頃には量産出荷を開始する予定とのこと。また量産出荷時には採用製品の価値を高めるために、新しいブランド名が冠される予定であるという。
2007-01-07
1月8日から11日(現地時間)まで、米国ネバダ州ラスベガスにて、家電およびコンピューター関連機器/サービスの総合展示会“2007 International CES”が開催される。本特集では、基調講演の数々や、会場で行なわれる展示、各企業開催のカンファレンスなどのレポートを通じて、2007年のデジタル家電やパソコン、関連サービス・コンテンツの最新動向をお伝えする。