このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

【一足先に目撃!!】ウィルコムのスマートホン『W-ZERO3』はここがすごい! ここがまだまだ

2005年10月21日 21時19分更新

文● 編集部 小林久

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

大画面のVGA液晶パネル、スライド式のフルキーボード、無線LANとPHSのデュアルワイヤレス対応……など、魅力的なフィーチャーとともに、昨日衝撃的なデビューを果たした、(株)ウィルコムのスマートフォン『W-ZERO3』。編集部では発表会終了後、その実機を入手し、短期間であるがその実力の一端を垣間見ることができた。

ここでは“定額の音声通話”に対応したPHS電話機であると同時に、パソコンに迫るビューアー機能を備えたW-ZERO3の魅力に、豊富な写真とともに迫っていこう。なお、今回評価したのは開発段階の試作機であり、外観やソフトウェアなどに関しては変更の可能性があるという。記事はその点を留意して読んでほしい。

スライドキーボードはそのギミックを楽しもう

W-ZERO3の魅力のひとつは“ギミック”にある。特に液晶パネルを情報にスライドさせると現われる“親指キーボード”はガジェット好きにとってたまらない仕掛けではないだろうか。

キーボード 大きさ比較
スライド式キーボードキーボードを収納し、PDA(クリエ PEG-TG50)と大きさを比較
LED点灯 ボタン
キーボードはLEDバックライト搭載で、暗所でオレンジ色に点灯する液晶脇のボタン部分も同様

キーボードはパソコンなどと同じ“QWERTY”配列になっているが、キーの数は全部で54個と若干少なくなっている。配列の点で変則的なのは“@”や“DELETE”ボタンが“Fn”キーとのコンビネーションで入力する形になっている点、“;”“:”“。”など記号類がスペースキーの右横に配置され、それに伴いスペースキーも左側に寄せられてしまっている点などがある。このあたりは慣れと好みの問題になるが、個人的には特に違和感なく使用することができた。

QWERTY配列キーボード 使い方
逆ハの字型で、キーピッチは1cmほどこのように使う

キーピッチは位置によって異なるが大体1cmほどとなっている。レイアウトは手前から置くに向けて広がった“逆ハの字”型だ。実際の利用シーンでは両サイドを両手で挟み込むように持ち、親指でボタンを押すことになるが、キーの間隔が十分空いており、かつ小さめのキートップを採用しているため、押し間違う心配はあまりなさそうだ。W-ZEROの横幅は13cmほどあるが、そのぶんしっかり両手でホールドできるのもいい。



やや大きいが、手にしっくりくるサイズ

キーボードは、URLやメールアドレスの入力に便利だが、使用時に両手がふさがってしまう。電車などで吊り革にぶら下がりながら電子書籍を読んだり、電話として使う際には本体を縦位置に構え、キーボードを隠した状態で使用するのがメインになるだろう。

キーボードを収納すると、W-ZERO3の厚みは24mmほどとなるため、ポケットなどに収納するにはややかさばるが、背面には適度なアールが付いており、手に持つと意外にしっくりとくる。ただ、左手で本体を縦向きに構えた際に親指がくる位置──いわば携帯機器の“特等席”にデジタルカメラのシャッターボタンが配置されている点は少々もったいない気がする。カメラライクな操作性を狙ってこの位置に配置したのだろうが、この位置にはメニュー操作用のシーソースイッチ、あるいは携帯電話の通話ボタンなどを配置してもよかったのではないかと思う。ボタンの機能はコントロールパネルでカスタママイズできるので、必要に応じて設定しなおすといいだろう。

側面(1) 側面(2)
左側面(液晶を正面に縦向きに構えた場合)には、シャッターボタン、miniSDカードスロット、USB端子、AC電源コネクタなどがある。USBはパソコンとの接続用で、ここに周辺機器などは接続できない(ホストにはなれない)ようだ。右側面(キーボードのある側)には、ボリュームボタンと、液晶の縦位置/横位置を切り替えるためのボタンを装備する
W-SIMカード W-SIM収納部 バッテリー
PHS通信機能を提供するW-SIMカード、SDメモリーカードより一回り大きなサイズにPHSのコアとなる機能を凝縮W-SIMの収納部は背面のフタをあけたところにある内蔵のリチウムイオン充電池はかなり大型。試作機のためシルク印刷などは施されていない

一方、メニュー操作に使う5Wayキーや機能ボタンは液晶パネルの下側(縦位置時)に集められている。携帯電話機でおなじみの“通話”ボタンや“電源”ボタンもここにある。

5Wayボタンはサイズがやや小さく指の爪を立てるようにして操作しないといけない。また、液晶パネルが3.7インチと大型のため、位置もやや外側に追いやられてしまっている。そのため片手で操作する際にバランスが悪いのが気になったが、それ以外は特に問題を感じなかった。

miniSDカード 操作部分 スタイラス
miniSDカードに対応。本体にカードは付属しないようだ左右両端の4つのボタンはPHS電話機に付いているものと同じ。電話のアイコンが付いたボタンは電源のオン/オフや通話(音声通話用アプリの起動)に使用するディスプレーはタッチパネル方式で、スタイラスも付属する。スタイラスでボタンを押せるようキートップに引っ掛かりがあるとよかった

左下にある緑色のボタンが、音声通話用のソフトウェアを起動するボタンだ。試しに会社や、同僚のPHSなどに電話してみたが、スマートフォンであることを意識させず、ごく普通に通話することができた。不在着信や伝言メモの録音機能などもある。ただ、通話時は液晶パネルにほほをピッタリと密着させることになる。Bluetoothに対応していると、ヘッドセットなどが使えるが、本機は未対応。ディスプレーの汚れが気になる人はヘッドホンを使用するといいだろう。

通話開始 電話番号入力 電話中
通話用のアプリは左下のボタンを押すと起動する番号はタッチパネルのテンキーを押す電話しているところ。それほど違和感はない
電話用アプリ
音声通話を行なうためのアプリケーション


前へ 1 2 次へ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中