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【特別企画:Internet Explorer 7 Beta 2レビュー Part1】Beta 2で見る、Internet Explorer 7はここが変わった!――UI、操作編


2006年2月8日

姿を現したInternet Explorer 7

実に5年ぶりのメジャーバージョンアップとなる『Internet Explorer 7 Beta 2』
実に5年ぶりのメジャーバージョンアップとなる『Internet Explorer 7 Beta 2』

今月1日、米マイクロソフト社(Microsoft)は次世代のウェブブラウザーとなる『Internet Explorer 7』(IE7)の“Beta 2 Preview”を一般向けに公開した。現行バージョンである『Internet Explorer 6』(IE6)はWindows XPのリリースに合わせて開発されていたため、正式公開からすでに4年以上が経っている。1年半前にはWindows XP自体とIE6の大幅なアップデートを行なうService Pack 2がリリースされてはいるが、基本的な機能はほとんど変わることがなかった。

しかし、この4年の間にインターネットの環境は大きく変わった。ウェブブラウザーについては、米Mozilla Foundationの『FireFox』やノルウェーOpera Software ASA社の『Opera』など、タブ切り替えなど新しいインタフェースを持ったものが、一般でも使われ始めている。そこでマイクロソフトでは、次世代のOS『Windows Vista』のリリースに合わせて、IE自体のメジャーアップグレードを行なうことにした。それがIE7である。IE7のテーマは3つある。

ユーザーエクスペリエンスの向上
IE7ではユーザーインターフェースが一新され、インターネットの最新テクノロジーとなっている“RSS(RDF Site Summary)”などへの対応が図られている。
高いセキュリティー機能
ここ数年、IEのセキュリティーホールが大きな問題となっているため、マイクロソフトではIEのコードを根本的に見直して、セキュリティーを大幅に高めている。さらに、フィッシング詐欺やマルウェア(悪意あるソフトウェア)からの保護機能などにより、インターネット上の悪意のあるアクセスからユーザーを保護する。
プラットフォームと管理性の強化
IE7では、IE6で一部不整合な部分があった“CSS(Cascading Style Sheets)”の対応について、“CSS 2.1”をサポートするとしている。またこれ以外にも、ウェブアプリケーションを実現する最新のインターネットテクノロジーのひとつ“AJAX”のサポートや、サーチ機能の強化などが行なわれている。

このように、IE7は今後のインターネットの進化に対応したブラウザーとなっていくだろう。

今回公開されたIE7はあくまで“Beta 2”だが、最終版のリリースは今年夏から秋の予定とされている。対応OSはWindows XPとWindows Vistaになる。Windows XPはSP2以降となるので、IE7を使うにはSP2にアップデートしておく必要がある。また正規版のWindows OSであるとの確認(Windows Genuine Advantage)がなされていないと、IE7はインストールできないようになっているので注意が必要だ。

IE7を公開している“Internet Explorerホーム”
IE7を公開している“Internet Explorerホーム”

IE7はInternet Explorerホームからダウンロードできる。またIE7 Beta 2を削除する場合は、“コントロールパネル”から“プログラムの追加と削除”を選び、ダイアログの上部にある“更新プログラムの表示”にチェックを入れる。そうするとIE7の項目が表示されるので、アンインストールすればIE6に戻すことができる。公開されたIE7 Beta 2は英語版だが、日本語OS上にもインストールできる。メニュー類やダイアログの文字は英語のままだが、日本語のWebページもきちんと表示できる。それではIE7の変更点について見ていこう。



IE7の設定画面。表示は英語だが、地域設定では日本も選べる
IE7の設定画面。表示は英語だが、地域設定では日本も選べる

ユーザーエクスペリエンスの向上

ユーザーインターフェースの変更
IE7をインストールしてまず気が付くのが、ユーザーインタフェース(UI)の変更だ。IE6と比べると、ツールバーやエクスプローラーバーなどが非常にシンプルになっている。ボタン類もシンプルになっているから、ツールバーが何段も並ぶこともない。FireFoxなど、競合となるウェブブラウザーと似たつくりとなっている。

IE7のツールバー周辺は、シンプルにデザインされている
IE7のツールバー周辺は、シンプルにデザインされている

もちろん、IE6のようにメニューも表示できるようになっている。

IE7のデフォルトでは見慣れたメニューバーはなく、“Classic Menu”を選択することで(左)、表示されるようになっている

タブブラウザーのサポート
IE7を使ってみて最も大きく変わっているのが、タブブラウザー機能だろう。IE6でも、マイクロソフトが配布する“MSN Desktop Search”プログラムをインストールすると、IE6にタブブラウザーの機能を追加できる。しかしIE7では、最初からタブブラウザーとして設計されている点が大きく異なる。

複数のページを開いているときには、タブだけでなくメニューからでも目的のページを選択できる
複数のページを開いているときには、タブだけでなくメニューからでも目的のページを選択できる

タブブラウザーの表示の仕方も、単にタブで表示を切り替える一般的な方式に加えて、現在アクセスしているページをすべて縮小表示するという方式が用意された。後者なら、タブブラウザーで数多くのページにアクセスしても、どのタブがどのページかわからなくなるといったこともなく、一覧画面を見れば目的のページが一目で判る。

現在表示中のページを、縮小して表示するモード。どんなページを表示しているのか一目瞭然だ
現在表示中のページを、縮小して表示するモード。どんなページを表示しているのか一目瞭然だ

タブをグルーピングすることもできる。これにより、数多くのウェブページにアクセスしていても、分かりやすく整理できる。さらにタブのグルーピングを保存しておき、IE7が起動するときに自動的にウェブページにアクセスするように設定すると、起動してすぐにいつも見るページを表示できる。

グループとして保存されたタブは、“Favorites”などに登録される
グループとして保存されたタブは、“Favorites”などに登録される
タブグループを保存する際のダイアログ
タブグループを保存する際のダイアログ

ウェブページの拡大/縮小、RSS対応など

ウェブページの拡大/縮小表示
ウェブページの表示に際して、拡大/縮小表示がサポートされた。この機能を利用すれば、シニアのユーザーでも複雑なツールを使うことなく、ウェブページを見やすく拡大できる。一方縮小を使えば、スクロールバーを使って表示しなければならない大きなウェブページの全体を見ることもできる。画面解像度の低いモバイルノートなどで便利に使えそうだ。

“PAGE”のボタンをクリックして表示されるメニューから、“Zoom”を選ぶと表示中のウェブページの拡大/縮小が行なえる
“PAGE”のボタンをクリックして表示されるメニューから、“Zoom”を選ぶと表示中のウェブページの拡大/縮小が行なえる
縮小表示したウェブページ
縮小表示したウェブページ
拡大表示したウェブページ
拡大表示したウェブページ

RSSフィードのサポート
IE7の大きな特徴のひとつといえるのが、RSSフィードへの対応があげられる。最近では多くのウェブサイトで、記事の更新通知などにRSSを利用している。IE7がRSSに対応したことで、RSSを利用して、どのウェブページにアップデートがあったのかを簡単に知ることもできる。RSSのサブスクリプションを登録することも、ボタンひとつで行なえる。

MSDNオンラインのRSSサブスクリプションを登録している様子
MSDNオンラインのRSSサブスクリプションを登録している様子
登録したRSSフィードは、後述する“Favorites Center”で一覧できる
登録したRSSフィードは、後述する“Favorites Center”で一覧できる

Favorites Centerボタン
 IE7ではLinkを登録する“Favorites”(お気に入り)に加えて、新たに“Favorites Center”というボタンが用意された。ここでは登録したお気に入りへのリンクだけでなく、“RSS Feeds”(RSSフィードの登録)や“History”(履歴)などに簡単にアクセスすることができる。これらの要素が1ヵ所に統合されているので、非常に使いやすい。

お馴染みの“お気に入り”は“Favorites Center”にリニューアルされた。デフォルトでは非表示で、必要なときだけ表示させる方式だが
お馴染みの“お気に入り”は“Favorites Center”にリニューアルされた。デフォルトでは非表示で、必要なときだけ表示させる方式だが
従来どおりのエクスプローラーバー型で、ページ画面の左に表示することも可能だ
従来どおりのエクスプローラーバー型で、ページ画面の左に表示することも可能だ
新設の“RSS Feeds”では、お気に入りのRSSフィードを登録しておける
新設の“RSS Feeds”では、お気に入りのRSSフィードを登録しておける
こちらは従来からある“History”。基本的な機能は変わらない
こちらは従来からある“History”。基本的な機能は変わらない

標準で検索ボックスを用意
IE6では、標準ではツールバーに検索ボックスは存在しなかった。一方IE7では、ツールバーに検索ボックスが用意された。新設の検索ボックスでは、デフォルトの“MSN Search”だけでなく、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンも登録することができる。これにより、使い慣れた検索エンジンを手軽に利用できる。各検索エンジン企業が個別にリリースしているツールバーソフトをインストールしなくてもいいため、ツールバー表示部分がごちゃごちゃしないのも利点と言える。

新設の検索ボックス。MSN Searchだけでなく、GoogleやYahoo! Searchも標準で選択可能である
新設の検索ボックス。MSN Searchだけでなく、GoogleやYahoo! Searchも標準で選択可能である
検索プロバイダーはさらに追加も可能。一般的なウェブ検索だけでなく、AmazonやeBayなどのコマースサイトや、開発者向けデータベースMSDNなどを検索先に選択することもできる。日本語版ではどうなるのか、興味深い要素でもある
検索プロバイダーはさらに追加も可能。一般的なウェブ検索だけでなく、AmazonやeBayなどのコマースサイトや、開発者向けデータベースMSDNなどを検索先に選択することもできる。日本語版ではどうなるのか、興味深い要素でもある

ClearTypeフォントのサポート
IE7ではウェブページの表示に使うテキストフォントに、“ClearTypeフォント”が利用できる。液晶ディスプレーでの視認性向上を重視したフォントのため、液晶ディスプレーでのテキスト表示が見やすくなっている。

IE7でのClearTypeサポートについて記されたブログを、IE7で表示した状態
IE7でのClearTypeサポートについて記されたブログを、IE7で表示した状態
左画面からフォント比較の部分を抜き出した画面。下側の囲み内がClearTypeによる表示
左画面からフォント比較の部分を抜き出した画面。下側の囲み内がClearTypeによる表示
ClearType表示の有効/無効は、“Internet Option”の“Advanced”(IE6では“詳細設定”に当たる)から、切り替えを行なえる
ClearType表示の有効/無効は、“Internet Option”の“Advanced”(IE6では“詳細設定”に当たる)から、切り替えを行なえる

印刷機能の強化
 もうひとつIE7での重要な機能は、印刷機能の強化だ。IE6ではブラウザーに表示されている画面を印刷しても、見た目どおりの出力結果にならないことが多かった。例えばウェブページの画面が大きいと、ページが2枚に分かれてしまうなどだ。それがIE7では、きちんと1枚の用紙サイズに収まるように、自動調整する機能を持っている。これにより、ユーザーの見た目に近いイメージで印刷を行なえるようになった。

IE7での印刷プレビュー画面。横幅のあるASCII24の画面も、きっちりA4用紙の幅に収まっているのが分かる
IE7での印刷プレビュー画面。横幅のあるASCII24の画面も、きっちりA4用紙の幅に収まっているのが分かる
印刷時の縮小は、用紙に合わせた自動調整だけでなく、任意の縮小率を設定することも可能だ
印刷時の縮小は、用紙に合わせた自動調整だけでなく、任意の縮小率を設定することも可能だ

IE7を実際に使ってみると、UIに関する改良は非常に使いやすくなったように感じる。あくまでもまだBeta2なので、トラブルもある。しかしRSSやタブブラウザーへの対応など、現代のウェブブラウザーに必要なテクノロジーはほぼ入ったと言える。最終版が楽しみなウェブブラウザーになったと言えるだろう。レポート第2回では、セキュリティーとプラットフォーム、管理性の強化を紹介していく。

(山本雅史)




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