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【あなたの知らない検索エンジンの秘密】漬け物屋のアナロジーで考える
2002年7月24日
まずはごく基本的な考えから説明しよう
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筆者のジェフ・ルート(Jeff Root)。イージャパン(株)(http://www.ejapaninc.com/)でチーフSEOスペシャリストとして働く。日本には出たり入ったりで早や10年。北米と中央アメリカでも、SEOの仕事の経験を積んできた。自分の血液型は調べたことがない……という話を日本人にすると、みんなが驚くけど、そんなに変? |
ヤフーは、ユーザーにものを聞くのが好きだ。彼らはユーザーへのそういう質問をときどき、ウェブユーザーアンケート結果発表といった名前でまとめている。昨年、その中に「あなたはふだん、どのような情報源からウェブサイトをお知りになっていますか?」という質問があった。77%が「インターネットの検索サービスから」という答だった。
最近日本への進出を発表したオーバーチュア
も、同じようなアンケートをよくとっている。そのアンケート結果の中におもしろいのがある。人は、モノやサービスをインターネットで買う場合、どんな行動をするかという調査だ。なんと驚くべきことに、「検索エンジンの検索結果を通じてモノやサービスを買う」という人は、バナー広告をクリックして購入する人の5倍にものぼるのだという。
でもまあ、これは取り立てて新しいニュースではない。インターネットで商売をやってる人は、検索エンジン経由のアクセスが多ければ多いほど、ネットの店で販売してる花やらベッカムのジャージのレプリカやら着メロやら裸の人の写真もよく売れる、ってことを皮膚感覚的にわかっているはずだ。検索エンジン経由のアクセスが少なければ、花もベッカムのレプリカジャージも着メロも裸の人の写真もなかなか売れない。
でも皆さんの中には、このことを学ばなければいけないときに、うっかり居眠りしてしまっていた人もいるかもしんない。だからもう一回、きちんと初歩からお勉強しなおそうじゃないですか。
そう、最初から。
僕のあとについて声に出してほしい。「検索エンジンは、狙っている層に近づくのにいちばん有効な道具」
オーケー。よくできました。
ではもうひとつ。「検索エンジンを使って僕のウェブサイトに来てくれた人は、僕の提供してるサービスやモノに特別に興味を持ってくれている人」
すばらしい。よくできたね。
じゃあ、最後のフレーズ。「でも、自分のサイトのURLを検索エンジンに登録するだけじゃ、成功を保証するには十分とはいえない。検索結果のトップ20ぐらいに入らないと、サイトを訪れてくれる人なんていないと思った方がよい。そのことをみんなわかってるから、検索結果のランキングをめぐってたいへんな競争が生まれるわけ」
オーケー。しつこくて申し訳なかった。だいたい最後のヤツは唱和するにはちょっと長すぎたね。でも僕の言わんとしたことは、わかっていただけたでしょう? とにかく重要なのは、検索結果の上位リストの中に自分のウェブサイトのURLが入ること。それこそが、うまく花や着メロやベッカムのジャージのレプリカや裸の人の写真をうまく売る方法なのだ。もし上位20位ぐらいに入れないと、ビジネスどころじゃないってわけだ。
「ははあ、そりゃ聞いたことがあるぞ」とあなたは言うかもしれない。「どっかの検索エンジンでなんか上位に入ることができたっていう何とかっていうサイトがあったような……。それってSEOとか何とかって呼ばれるんじゃなかったっけ?」
確かに最近、そんな記事がたくさん出回るようになったかも。ともかく、あなたの記憶は正しい。SEOは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略語。最近になって、この3文字言葉が日本のインターネットでもきわめて重要な位置を占めるようになってきている――実は、それは僕にとってもとてもありがたいことだ。だって僕はそれでメシを食ってるんだからね。
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検索エンジンに広告を導入した新しいビジネスモデルを提示したオーバーチュア(Overture)のウェブサイト。これから検索エンジンの世界は、さらに激動の時代に入っていく |
では、SEOの基本的な考え方を説明してみようか。
僕は東京の真ん中にある神楽坂という街で暮らし、仕事もしている。この街のローカルな例を引き合いに出してみよう。ある日、僕はオフィスの机に座って考えた。「どっかでうまい漬け物を買って食べたいなあ。僕みたいな外人の男が漬け物を買うとしたら、どうやって探せばいい? ああ、すぐにでも食べたくなってきた!」。そこで僕は“漬け物”と“たくわん”と“キュウリのぬか漬け”の写真を頭の中に浮かべながら、神楽坂通りを歩いて下っていった。
数分後、とある店の前に小さなテーブルが出してあるのを見つけた。そこには緑の漬け物と青の漬け物、それにキムチの親戚みたいに見える白の漬け物が載ってる皿が置いてあった。うん、完璧。僕はそこで緑の(キュウリのぬか漬け)と青いの(ナスのぬか漬け)を買った。それから店のおじさんとちょっと話して、野沢菜っていう漬け物のことを知った。ノザワナ、いい響きだ。僕はそいつも少し買って店を後にした。
「あんたが変なガイジンだってのはよくわかったよ……。でも今は検索エンジンの話をしてたんじゃなかったっけ?」。はいはい、その通り。
僕がこの話で言いたかったのは、こういうこと。つまり、神楽坂通りは検索エンジンだ。そして“漬け物”とか“たくわん”とか“キュウリのぬか漬け”といった言葉が、検索のキーフレーズ。漬け物店(ちなみにそいつは『万弥』っていう店だよ)はもちろん、ウェブサイト。そして、この万弥ウェブサイトはいいサイトだといえる。だって僕が次に検索するときに使える“野沢菜”っていう新しいキーフレーズを教えてくれたんだから。
これは完璧なアナロジーとはとうてい言えないけれど、基本的な概念を理解する助けにはなったんじゃないかと思う。つまり、「ウェブで何かを売ろうと思ったら、それを買いたいと思ってる人たちに対して、ここにそれがありますよ、ってきちんと伝えなければならない」ということ。そしてそれをやってくれるのが、検索エンジンというわけだ。
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