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【あなたの知らない検索エンジンの秘密】検索エンジン、3つの希望と1つの嘘
2002年10月10日
それって本当に偶然の一致?
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筆者のジェフ・ルート(Jeff Root)。イージャパン(株)(http://www.ejapaninc.com/)でチーフSEOスペシャリストとして働く。日本には出たり入ったりで早や10年。北米と中央アメリカでも、SEOの仕事の経験を積んできた。 |
グーグル(Google)では、どこかのサイトからリンクが張られると、そのリンクは“ページランク”に数値化される。ページランクというのは、ひとつのサイトが別のどのようなサイトから、どのくらいリンクを張られているかを測ることによってそのサイトの人気度を調べるテクノロジーで、“リンク人気度”といった言い方もされる。
ともかく、ページランクが上がれば、グーグルの検索結果ランキングでも上位に入れる可能性が高くなる。だからみんな、高いページランクを得ることを狙ってるわけだね。ちなみにもうこれは常識だと思うけど、サイトのページランクは、グーグルのツールバーをインストールすれば表示させられるようになる。
数ヵ月前、米国のある男性が、自分のサイトのページランクを売り出した。ロバート・マサ(Robert Massa)が運営しているサーチキング(SearchKing)というサイト。サーチキングはリンクつきのテキスト広告を販売し、その際、その広告を表示するサイトが持っているページランクに応じて値段づけを行なったというわけ。
- ページランク9 交渉に応じて
- ページランク8 199ドル(約2万4000円)
- ページランク7 129ドル(約1万5500円)
- ページランク6 69ドル(約8300円)
- ページランク5 29ドル(約3500円)
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サーチキングのウェブサイト |
ところがその後、グーグルがシステムをバージョンアップした。そうしたら、サーチキングにつながっているサイトは、ページランクがすべてゼロになってしまった!
これは偶然の一致なのか、それともグーグルのインデックスの質が落ちてしまったのか? この話はいま、英語圏のSEO(検索エンジン最適化)業界でもっともホットな話題のひとつになっている。けさ、ぼくはワイアード誌(Wired)でこんな風に書いている記事を読んだ。
「ウェブログや検索エンジンの議論に投稿している評論家たちは、こんな主張をしている。つまり、1998年に最初に立ち上がって以来、グーグルはページランクと呼ばれるウェブサイト評価のアルゴリズムを微調整し続けてきた結果、その検索結果の質は前よりも悪くなりつつあるというのだ」
ウェブマスターたちに聞くと、グーグルの検索結果ランキングの上位に最近、“404 Not Found”と表示されたり、何のコンテンツも含まれていないページが掲載されるケースが増えてきているという。
そこで、僕の希望のひとつめ。“これが一時的なものであることを祈りたい”
ワイズナットが再発進
ルックスマート(Looksmart)が、検索エンジンのワイズナット(Wisenut)を再開した。ウェブをオープンし、9億のドキュメントを含むインデックスを更新したのだ。
ほかの大手検索エンジンと同じように、ワイズナットもリンクの解析を重要視している。どのサイトがあなたのサイトにリンクしていて、あなたのサイトはどこにリンクしているのか?といったこと。やっぱりサイトを評価できるのは量よりも質ということだね。ルックスマートは来月から、インデックスのサイズを大きくして、それを30日ごとに更新していくという計画をスタートさせる。でもこの計画は、今のところワイズナット英語版だけらしい。
そこで僕のふたつめの希望。“彼らはライコスジャパンが使っているワイズナット日本語版もアップデートするだろう”
Fastがさらに速くなる
ファスト(Fast)が検索エンジンのオールザウェブ(AlltheWeb)の改良を進めている。11月半ばには、さらに改良が進められるという噂だ。
暇があったらオールザウェブを開いて、“advanced search”と“simple search”をぜひ比べてみてほしい。以下のような機能は、とっても面白い。
- 像や音声、動画、フラッシュ(Macromedia Flash)などが埋め込まれたコンテンツかどうかで検索できる。
- 地理的な場所で検索をフィルタリングできる(これは実際はドメインで分けているようだね)。
- 検索対象のページが、サイトのどの程度の深さにあるかでフィルタリングできる。
そこで、僕の最後の希望。“来年中には、ファストは日本のポータルサイトと提携することになるだろう”
それから、ウソはこれ。“日本で、SEOビジネスはどんどん簡単になっていく。だって検索結果ランキングの競争相手はどんどん減っていくばかりだからね”
さて、恒例のSEO教室。今回は“検索エンジンのアクティブリーチ”――つまり、どの検索エンジンがユーザーによく利用されているかというお話。お届けするのは、イージャパンでSEOのスペシャリストを務めている江沢真紀だ。
検索エンジンのアクティブリーチ
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江沢真紀。イージャパンのSEOスペシャリスト。フラメンコダンサーとしての才能も! |
まず検索エンジンには大きく分けて、2つのタイプがあります。1つはディレクトリー型と呼ばれるもの。これはエディターなどが人為的に審査し、登録していくもので、代表的なものはYahoo!やLycos、Looksmart、DMOZなど。そしてもう1つはロボット型。代表的なものはGoogleやgoo、Wisenut、Fastなどです。ロボット型エンジンはスパイダーと呼ばれるロボットがサイトを自動的に巡回してサイトを集めていきます。
では次に日本における検索エンジンのアクティブリーチや、インターネットの入り口となる各ポータルサイトがどのディレクトリーやロボット型エンジンを採用しているか、その提携関係を見ていきましょう。
以下に挙げたのは、日本における各検索エンジンへのアクティブリーチの状況です。アクティブリーチとは、集計期間内において、特定のウェブサイトを最低1回訪れたユニーク・ビジターの総数がインターネット実利用人口に占める割合をパーセンテージで表わしたものです。ただし、検索と他のサービスで同一ドメインを利用している検索ポータルは除外してあります(インフォシーク、エキサイト、フレッシュアイ)。※Nielsen//NetRatings調べ2002年8月データ。
- Yahoo! ディレクトリー検索 45%
- LYahoo! ページ検索(Google)43%
- MSNサーチ 19%
- Google 11%
- Google(US) 9%
- goo 8%
- BIGLOBEサーチ(Google) 8%
- Lycos(WiseNut) 5%
やはり最も大きいリーチを誇るのはYahoo!。日本では知名度も利用者数も圧倒的に多く、こんなにYahoo!のシェアが大きい国は恐らく他に類を見ないでしょう。しかしそれだけ現在の日本ではYahoo!の存在が大きく、提携関係を持つことが重要だといえます。そしてそのYahoo!のページ検索の部分を担当しているのがGoogleなのです。Google単体での割合はそんなに大きくないですが、2001年4月からYahoo!の公式エンジンとして採用されたのをはじめ、他にもエキサイトやBIGLOBE、@niftyなどポータル各社に結果を供給し、それらを合わせるとかなり高い割合をGoogleが占めていることになります。すなわち現在本当の意味で一番リーチの大きい検索エンジンはGoogleといえるのです。ちなみにOneStat.comが発表している2002年8月の世界全体のマーケットシェアでも、Googleが約半数を占めています。
IEの標準検索エンジンとして利用者が多いMSNサーチは約19%。ここはページ検索の結果がInktomi、ディレクトリがLooksmartとなっています。Inktomiは以前は数々の大手ポータルサイトに供給している検索エンジンベンダーでしたが、Googleの登場により最近は勢いが落ちています。LooksmartはMSNサーチの他にもエキサイトやBIGLOBEなどにも供給し、ディレクトリー型としては大きなシェアを占めています。続いてハイブリッド検索エンジンのgooと、やはりGoogleを採用しているBIGLOBEが続いています。Lycosはディレクトリには独自のものを、ページ検索ではWisenutというロボット型エンジンを採用しています。また、1ヵ月に1300万人のユニーク・オーディエンスを集める巨大ポータルの@niftyもページ検索にやはりGoogleを採用しています。各検索エンジンの相関関係についての詳細はこの検索エンジン相関図を参照してください。
また今後はPPC(pay per click)サービスの参入も注目されてくると思います。11月下旬にはアメリカで大きなリーチを誇るPPCサービスの最大手、Overtureが日本でサービスを開始するといわれています。しかし現在提携を予定しているのはgoo、Infoseek、そしてLycos。今後OvertureがもしYahoo!との提携を実現できれば日本の市場にも影響をおよぼしていくことでしょう。
(ジェフ・ルート 江沢真紀/翻訳・編集部 佐々木俊尚)
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