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【今週の特集】リーディングカンパニーを直撃!! マウスの系譜


2005年4月2日

アンケート結果から見る、マウスに対する読者のこだわり

3月5日に実施した【今週のアンケート】“第215回 マウスについて”では、普段以上に多くの方から、率直なご意見やさまざまなこだわりに満ちた自由記述などをいただいた。そこで、4月最初の【今週の特集】ではこのアンケート結果を詳細に紹介するとともに、マウスのリーディングカンパニーであるマイクロソフト(株)と(株)ロジクールにマウスに関して気になる6つの質問を直撃し、回答を得たので、併せて掲載する。



今週のアンケートにご協力ください!
今週のプレゼント
今週のプレゼントは、サンワサプライ(株)の光学式USBマウス『オプトマウス グランツHR』を6名様、およびQUOカード図書券(10名様、1000円相当)です

ASCII24では毎週末に、ASCII24読者の皆様に参加いただく「今週のアンケート」を実施しています。今週はグラフィックスアクセラレーターについてお尋ねします。

アンケートのご協力いただいた方に、今週はサンワサプライ(株)の光学式USBマウス『オプトマウス グランツHR』を6名様、およびQUOカード図書券(10名様、1000円相当)をプレゼントします。詳しくはこちらの記事をご覧ください。




アンケート結果発表!!

現在、どのポインティングデバイスをお使いですか?
●現在、どのポインティングデバイスをお使いですか? 複数のパソコン/ポインティングデバイスを使い分けている方は、すべてお選びください。<複数選択>

まず、回答者が利用しているポインティングデバイスを複数選択で選んでもらったところ、91.2%がマウスと圧倒的多数を占め、タッチパッドは19.7%、スティックタイプは14.2%、トラックボールは13.1%と大きく差がついた。回答者の使っているパソコンの形態(デスクトップ or ノート)については尋ねなかったが、過去の質問の傾向を見ると回答者の半数程度がノートパソコンを使っていること、タッチパッドが少なからずいることなどから、ノートパソコンユーザーの中にもマウスを接続している読者が多いことが推測できる。

では、どのようなマウスを使っているのか、ケーブル接続/ワイヤレス、ホイール付き/ホイールなし、光学式/ボール式と組み合わせて種別を確認したところ、最も多かったのが3ボタンまでのホイール付き光学式マウス(ケーブル接続)で36.1%、続いて同じく4ボタン以上の多機能タイプが22.1%。ワイヤレスマウスは3位で4ボタン以上の多機能タイプ(光学式)が18.2%。4位以降はケーブル接続の3ボタンホイール付きボール式(13.8%)、ワイヤレスの3ボタンホイール付き光学式(12.0%)となる。これら上位5種類以外は5%以下と極端に少ない。意外だったのはボール式マウスが検討していることと、4ボタン以上の多機能タイプより、左右+ホイールの3ボタンタイプのユーザーが多いことだ。最近メーカーが発表する製品は、ほとんどが光学式で、さらにワイヤレスタイプも多くを占めるようになってきた。しかし、カーソルを1ピクセル単位で正確に動かしたい、といったこだわり派には、まだまだボール式の需要があることがうかがえる。

ちなみに、お使いのマウスのメーカーを自由記述で聞いたところ、最も多いのはマイクロソフトで全体の29.4%、続いてロジクールが23.3%。その後はエレコム(株)(4.7%)、サンワサプライ(株)(3.4%)、台湾A4TECH社(0.7%)と続く。ちなみに、A4TECHは最近、RFID(無線タグ)パッドを経由して動作電源を供給するという、バッテリー不要のワイヤレスマウスを開発して話題を集めている。

そのマウスを使っている理由はなんですか?
●そのマウスを使っている理由はなんですか? 自分に当てはまると思うものをすべてお選びください。<複数選択>

今使っているマウスを選んだ理由を聞くと、最も多いのは“大きさが手になじむから”で52.9%、次いで“ワイヤレスだから”25.4%、“ボタンの配置が手に合うから”21.3%、“ただなんとなく(本体に付属していたから)”21.8%と続く。パソコンに向かうと必ず使うものだけに、機能面よりも手になじむサイズ/ボタン配置を重視する声がやはり多かった。ただ、ワイヤレスだから選んだという声も確実に増えている。これは、“Q2SQ4 マウスを使っていたコレが困った、これを直してほしいという要望があれば教えてください。”の自由記述の回答でも、傾向が見て取れる。

“マウスの困った”で多くの方から寄せられた同様の意見をまとめてみると、

  • ホイールやボタンのクリック感が合わない(マウス全般において)
  • キー入力/キー操作機能、特にEnterキーを入力したい(マウス全般について)
  • 進む戻るボタンや左右スクロールがアプリケーションによっては動作しない(マウス全般において)
  • マウスの大きさがあわない(マウス全般について)
  • ケーブルが邪魔(ケーブル接続マウスにおいて)
  • 電池寿命が短い(ワイヤレスマウスにおいて)
  • 無線(電波)の到達距離が短い/混信がある(ワイヤレスマウスにおいて)
  • カーソルが飛ぶ/マウスを動かし始めた直後が遅い(光学式ワイヤレスマウスにおいて)
  • 汚れ/ごみの影響を受ける、ボタンや本体の汚れが目立つ(ボール式、光学式とも)

などに集約できる。ワイヤレスマウスや光学式マウスは、登場以来さまざまな進化を遂げてきたが、アンケートの結果から読者の“生の声”を聞く限りでは、まだまだ万人を満足させるには、メーカーの創意工夫や改良が求められそうだ。そこで、次ページ以降では、ユーザーが多い2大メーカー、マイクロソフトとロジクールに質問をぶつけてみた。ASCII24に掲載されたマウス関連記事を併せて、ご覧いただきたい。


マイクロソフトに直撃!! 「ワイヤレスマウスにBluetoothを採用する理由って?」

まず、マイクロソフトのホーム&リテール製品部の及部高宏氏に当てた質問とその回答を、一問一答形式で紹介する。

“デザインと機能の進化の方向性について”
マイクロソフトの最近のマウス製品のリリースを見ると、デザイン性を重視した(手になじむエルゴノミクスデザインと、外観的なデザインの双方の意味で)製品が多く登場していますが、ロジクールのようなLED光源をレーザーに、あるいはワイヤレス伝送方式を高速化するといった機能面での強化を図る方針はありますか?

「弊社はあらゆる技術、デザインをお客様に提供すべく常に研究開発を続けています。具体的なお話は現時点ではできませんが、検出方式、転送方式など性能、実用性、価格など市場に合った製品を適切なタイミングでご提供したいと考えています」

“光学式マウスの弱点の克服について”
現在動作が難しいとされる、ガラスや鏡状の面について、将来的に解決する(動作可能になる)可能性はあるでしょうか?

「弊社が世界で初めて1999年に光学式マウスを発売させていただいた当時から、光学式センサー技術は飛躍的に向上しており、当時では読み取ることが難しかった面も現在の光学式センサーは検出を可能にしています。
ガラスや鏡面などの特殊面については現在市販されている光学式マウスでは苦手とされていますが、より多くのお客様がご満足いただける製品として製品化できるよう開発を続けています」

“ワイヤレスマウスの方向性について”
現在マイクロソフトのワイヤレス製品ではBluetooth対応のものが増えていますが、今後もBluetooth対応製品を主力としていくのでしょうか? あるいは、別の方式(独自の無線規格やZigbeeなど)を採用する可能性はあるのでしょうか?

「Bluetoothを伝送方式のひとつに採用している理由として、Bluetoothトランシーバーをお使いいただくことにより、マウスやキーボードのほかに、ファイルの転送や同期、プリンターとのワイヤレス接続など、さまざまな機器と通信を行なうことができるという利点があり、お客様が利便性の向上を得られることも弊社がBluetoothを採用している理由のひとつです。Bluetooth製品以外のワイヤレス マウスやキーボードの通信方式は、現在は27MHz帯の無線通信方式を採用していますが、今後もさまざまな方式をテスト、開発を行い製品に反映していきたいと考えています」

“マウスの多機能化について”
左右方向にスクロールする“チルトホイール”や、アプリケーションボタン、さらに指紋認証機構など、マウスに多機能搭載が進んでいます。今後搭載される可能性がある技術・機能についてお教えください。

「今後発売される新製品に関して現時点でお答えできる情報はありません。ユーザー調査でいただいたさまざまなご意見を研究開発に反映していきます」

“マウスの多様性について”
今回のアンケートの結果を見ると、非光学式(=ボール式)、非ワイヤレス(=ケーブル接続)のマウスについても、固定的なファンやニーズが少なからずあるようです。こちらについて新製品や機能強化した製品の開発や登場はあるのでしょうか? それとも、今後は光学式/ワイヤレスマウスの機能強化に進むのでしょうか?
マウス以外のポインティングデバイス、例えばトラックボールやタッチパッドについては今後新製品の開発・登場はあるのでしょうか? 特にトラックボールについては、アンケートでも熱心なファンが多く見られましたので、気になる方も少なくないと思われます。

「今後発売される新製品に関して現時点でお答えできる情報はありません。ユーザー調査でいただいたさまざまなご意見を研究開発に反映していきます」


残念ながら、質問が直球過ぎたせいもあり、なかなか期待した情報は得られなかったが、及部氏から「参考になれば」として次のような、マイクロソフトの開発姿勢がうかがえるコメントが寄せられたので、併せて紹介しておく。

「弊社ハードウェアの開発において、ユーザー調査は非常に重要な研究開発項目のひとつです。これは、開発サイクルの中で、一旦技術者が近い将来に搭載可能な技術、例えば過去の例では“チルトホイール”、6ヵ月の電池寿命、“Wireless Notebook Optical Mouse”のレシーバを底面に収納するとマウス本体の電源が切れるシステム、などは技術者からアイデアとプロトタイプができ上がったタイミングでユーザー調査を実施します。このユーザー調査は、アメリカ、ドイツなど世界各地で行われ、当然日本も含まれています。

ここで一般のユーザーにインタビュー調査を実施し、“これが搭載されると便利か”“これが搭載された製品なら買いか”“どこを改善すればよりよいものになると思うか”などさまざまな意見をいただく場を設けます。そこで優先順位が決定された機能が、実際に搭載できるような大きさに収まるのか、お客様が妥当だと思われる価格でご提供できるのかをもう一度検討し、最終的な製品として出荷されます。

ということで、日本人の何名かの方はすでに将来のマウスのデザインや機能をご覧になっていただいており(当然守秘義務もありますし、インタビューに弊社の名前は公開していませんが……)、皆さんのご意見を反映した製品として弊社ハードウェア製品は開発されています」



●光学式有線マウス

サンワサプライの『オプトマウス グランツHR』
右+ホイールクリックでアプリ操作を中断することなくカーソルの移動速度切り替え可能!! サンワサプライの『オプトマウス グランツHR』
マイクロソフトの『Microsoft IntelliMouse Explorer 』
ワイヤレスタイプとケーブルタイプが用意された海の“Cobalt Basin”と炎の“Crimson Fire”カラーの光学式5ボタンマウス、マイクロソフトの『Microsoft IntelliMouse Explorer 』


パソコンのメディアプレーヤーのリモコンとしても使える米ロジクール社の『MediaPlay Cordless Mouse』
スクロールホイールの手前にメディアプレーヤの起動ボタンなどを持ち、パソコンのメディアプレーヤーのリモコンとしても使える米ロジクール社の『MediaPlay Cordless Mouse』

ロジクールにも直撃!! 「“MX1000”のレーザー方式が高精度を実現するわけは?」

続いて、ロジクールのマーケティング部プロダクトマネージャーの中川浩孝氏に当てた質問とその回答を一気に紹介する。

““MX1000”のレーザー方式と従来のLED方式の違いについて”
なぜMX1000のレーザー方式は、従来のLED方式に比べて“20倍”といわれる高精度を実現できるのでしょうか? 具体的な原理や理由をなるべくわかりやすくお教えください。

「レーザーを使用することのメリットは、その特性により、光源の波長が一定になり拡散が少なくなることです。これにより、反射率の高い平面上での使用の際、光の拡散により、キャプチャーされる画像のコントラストを低くしてしまうことを防ぐことが出来ます。例えば、パソコンで画像データの編集する際、明るさを上げていくと白とびして、そのディテールを消してしまうことがありますが、それと同じような現象が反射率の高い平面上でマウスのトラッキング部分にも起こっているのです。
ロジクールは、レーザーをマウスのトラッキングに使用することにより、キャプチャーする平面のディテールを高いコントラストで捉えることができるので、これまでの光学式マウスの20倍という精度を実現しました。
同技術に関するホワイトペーパー(技術仕様書)はこちらのページ(PDFファイル)でご覧いただけます」

“光学式マウスの弱点の克服について”
現在動作が難しいとされる、ガラスや鏡状の面について、将来的に解決する(動作可能になる)可能性はあるでしょうか?

「可能だと思います。ただし、将来採用する技術に関しては申し上げることはできません」

“独自伝送の27MHz帯ワイヤレス通信について”
最初の質問と同じく“MX1000”が採用する独自の27MHz帯ワイヤレス方式について、従来の無線方式(SS-DS方式など)と比べて高速伝送が可能な理由・原理を教えてください。

「ロジクールには1991年に世界初の“RFコードレスマウス”を出荷して以来の実績とノウハウがあります。また、海外では非常に大きいマーケットであるパソコンゲーム市場においてロジクールのマウス・キーボードは人気ブランドであるため、ロジクールにおいて高速伝送は高いプライオリティで開発されています。
ロジクールの“FastRFテクノロジー”のパフォーマンスは、レポート回数をUSBの限界である125Hzにすると同時に、データ転送(マウス内部)のビットレートを従来の2.5倍にし、レポートに必要なデータフロー(マウス移動のデータのパッケージ化)を高速化することで実現しました」

“マウスの多機能化について”
左右方向にスクロールする“チルトホイール”や、アプリケーションボタン、さらに指紋認証機構など、マウスに多機能搭載が進んでいます。今後搭載される可能性がある技術・機能についてお教えください。

「ワイヤレスマウス本体のオン/オフスイッチなどはすでに実用化しております。家電のリモコン機能については、マウスではありませんが、パソコンでカスタマイズでき、膨大な家電製品データベースにインターネットで接続し、簡単セットアップが可能なスマートリモコン『Harmony』を海外ですでに発売しております。こちらの日本での発売は未定です」

“マウスの多様性について”
今回のアンケートの結果を見ると、非光学式(=ボール式)、非ワイヤレス(=ケーブル接続)のマウスについても、固定的なファンやニーズが少なからずあるようです。こちらについて新製品や機能強化した製品の開発や登場はあるのでしょうか? それとも、今後は光学式/ワイヤレスマウスの機能強化に進むのでしょうか?
マウス以外のポインティングデバイス、例えばトラックボールやタッチパッドについては今後新製品の開発・登場はあるのでしょうか? 特にトラックボールについては、アンケートでも熱心なファンが多く見られましたので、気になる方も少なくないと思われます。

「ロジクールでは、今後、コードレスマウス、光学式マウスの普及が更に進むと考えています。したがって、コードレスマウス、光学式マウスについて、さらに機能強化していく予定です。
一方、非ワイヤレス製品への需要は認識しており、引き続き販売をしていく予定です。今後の製品の機能・特徴は言及することはできませんが、ニーズの高いものに関しては、高いプライオリティで開発を進めております」

「トラックボールの熱心なファンの皆様がいらっしゃることについては認識しておりますが、今の段階でお話できる新製品はございません。タッチパッドにつきましては、『V500 Cordless Notebook Mouse』で4方向スクロールパネルという形で採用しておりますが、将来の製品については特にお話できることはありません」


こちらも期待したような回答や直接的な情報は得られなかったが、マウス/キーボードの進化を牽引するメーカーとしての“意気込み”や“自信”、それを裏付ける開発力や技術力が見え隠れする回答が得られた。今後も両社の動きからは目が離せない。



●光学式ワイヤレスマウス

ロジクールの『MX1000 Laser Cordless Mouse』
レーザーによる正確なポインティングと高速伝送で一歩先行くワイヤレスマウス! ロジクールの『MX1000 Laser Cordless Mouse』
エレコムのワイヤレスマウス『M-D6UR』
直接スペクトラム拡散方式(DS-SS方式)を採用し、信号が減衰しやすいスチール机でも快適に動作するというエレコムのワイヤレスマウス『M-D6UR』





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