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【今週の特集】冬のボーナスで買うTVはこれだ!?――デジタルTVの秋冬新製品ラッシュが来た!
2006年9月23日
読者のデジタル放送受信環境をチェック
この夏は、家電メーカー大手からデジタル放送チューナー搭載の液晶/プラズマTVの新製品が、怒濤のように発表された。メインストリーム志向の製品が多かった春商戦に対して、秋冬商戦ではハイスペックな旗艦モデルからメインストリームまで、幅広いラインナップが登場している。そこで今回の【今週の特集】では、2006年夏に発表された、最新デジタルTVについての話題を集めてみた。
今週のアンケートにご協力ください!
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アンケートはこちらです。
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アンケート結果発表!!
それでは今月16日〜22日まで実施した“第290回 デジタル放送視聴環境について”のアンケート結果から、デジタル放送に対する認識や所有する機器等について見ていこう。ちなみに、昨年10月の第245回でも、デジタル放送視聴環境についてのアンケートを行なっている。今回は過去のアンケート結果と対比しながら、デジタル放送視聴環境の変化についても見てみたい。
まず設問2では、地上/BS/110度CSデジタル放送(以下)を、自宅で視聴しているかについて聞いた。35.1%の回答者が“視聴している”と回答している。第245回での同様の質問では、同じ質問で27.9%だったので、約7ポイント増えていることになる。
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自宅で、地上デジタルやBSデジタル/110度CSデジタル放送(以下デジタル放送)を視聴していますか |
現在視聴していない方に、デジタル放送環境購入に対する意欲を聞いたサブ設問では、“TVやレコーダーなどの価格がもっと下がったら買いたい”が25.1%と最も多かった。“買いたい”の意欲を示した回答は合計で約40%。“すぐにでも買いたい”という人は3.5%と少ないものの、デジタル放送環境に対する購入意欲そのものは高いと言える。
デジタル放送の視聴に使用するTV/ディスプレーについて聞いたサブ設問では、12.8%が“デジタル放送チューナー内蔵液晶TV”と回答した。意外に少ないのが“チューナー内蔵プラズマTV”で、3.2%に止まっている。液晶TVに次いで多いのは“アナログ放送用のTV”で、9.4%の回答者が選択している。TVの買い換えまではなかなか容易には踏み切れないという方が少なくない、ということだろうか。
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Q1で「視聴している」と答えた方にうかがいます。デジタル放送を見る際には、どのようなTVまたはディスプレーを使っていますか。複数ある場合は、最も頻繁に利用する物をお答えください |
視聴に使用するTVの解像度について聞いたサブ設問では、19.7%が“ ハイビジョン対応だがフルHDではない”を選んだ。“フルHDまたはそれ以上”の回答は5.3%とまだ少ない。
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Q1で「視聴している」と答えた方にうかがいます。デジタル放送を見ているTVやディスプレーの解像度は、フルHD解像度(水平1920×垂直1080)対応ですか |
デジタル放送対応TV選びの基準について聞いた設問では、複数回答式であった点もあり、“価格”が圧倒的(65.4%)が多かったが、それ以外の基準では“パネル(表示)サイズ”(53.6%)、“表示方式”(40.4%)が続き、僅差で“画面解像度”(40.0%)、“発色や明暗の表現力”(38.8%)が続いた。ネットワーク機能や多チャンネル同時表示、録画機能といったハイエンド製品が売りにしている機能については、それほど高いプライオリティーではないようだ。録画機能については、別途購入したいという人も多いという理由もあるだろう(詳細は後述)。
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デジタル放送を視聴するためのTVを選ぶ際に、どんな要素を重視されますか。<3つまで選択> |
今夏の新製品に欲しいものがあったかを聞いた設問では、88.5%が“ない”と回答しており、家電メーカーの方には頭の痛そうな結果となった。一方で“あった”という方に具体的な製品を聞いた記述式設問では、回答がかなり分散したものの、ソニー(株)の“BRAVIA X”を挙げる方が多かった。フルHD解像度対応で、画質の素晴らしさが評判のパイオニア(株)製高級プラズマディスプレー“PDP-5000EX”や、同じくフルHD解像度対応のソニー製リアプロジェクションTV“BRAVIA A2500”を欲しいという方も散見された。もっとも両製品とも高級品(PDP-5000EXは105万円)か大型品であり、回答には「買えればの話だが」と付け加えられていた。その気持ちはよ〜く分かります……。
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50インチワイドでフルHD対応。画質の評価も高いプラズマディスプレー、パイオニア『PDP-5000EX』。まさに高嶺の花か |
設問5では、上位製品で特に増加中のフルHD解像度対応について、どの程度必要に感じるかを聞いてみた。結果は当然のごとく、“重視はするが、製品の価格次第ではなくてもいい”が35.4%と最も多かったが、“フルHD対応は必須”という回答も28.0%と2番目に多かった。しかし“フルHDは重視しない”という回答も、合計で約22%程度と少なくない。
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デジタル放送やハイビジョン品質のコンテンツ(HD DVD/Blu-ray)を視聴するTV/ディスプレーを選択する際に、フルHD解像度対応であることを重視しますか |
設問6以降はTVの話題から離れて、デジタル放送録画に関する質問を並べた。まずデジタル放送録画環境の所有率/所有意欲を聞いてみたが、すでに所有している人は14.3%とまだまだ少ない。第245回での同様の質問と比べても、微増というところだ。多くの回答者は、“買いたいが、しばらくは様子を見る”(64.4%)と回答している。まったく購入意欲のない回答も14.2%あった。これは続く設問にもあるように、録画環境への規制が流動的である理由も少なくないだろう。
設問7では、地上デジタル放送のコピーワンスの制限を、コピー回数制限のない“EPN”(Encryption Plus Non-assertion)に変更する方向での検討が総務省からも指示された話題に対する認知度を聞いた。実に67.4%の回答者が“知っている”と答えていて、この問題に対する注目の高さを裏付けている。
EPNへの変更についての見方をうかがったところ、“録画番組を多様な環境で視聴可能になるので、歓迎する”(66.8%)、“バックアップが取りやすくなり、安心できる”(53.7%)と、おおむね好意的な評価が多い。とはいっても、“今のアナログ放送より不便なことに変わりない”(30.3%)という回答も多かった。
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デジタル放送のコピーワンスの制限を、コピー回数には制限のないEPNに変更することについて、どのようにお考えですか。<2つまで選択可能> |
行政と業界への不信・不満は根強い
最後の2つの設問は、TV関連機器メーカー、放送業界、担当行政機関の方にはぜひ、その結果に目を通していただきたいという内容だ。設問9では2011年7月に予定されている“アナログ放送停波、地上デジタル放送への全面移行”について、実現できるか否かを聞いた。なおアナログ放送停波自体への認知は、1年弱前の第245回でも90%以上の認知があったため今回は問わなかった。
その設問9にはなんと、回答者の実に59.8%が“実現できない”と回答している。また続く記述式設問に、「実現できると回答したが、それは無理矢理強行するから」と記している方もおられた。国民全般に視聴できる環境が整ったどうかなどは考慮せず、停波を強行するのでは、と懸念されている意見だ。
記述式設問でも特に多いのは、視聴者自身が強いられる負担の大きさへの懸念や不満だ。機器の低価格化を訴える声が多いのは当然だが、高齢者や低所得者に対する配慮を訴える声も多い。ある回答者はこう記していた。「これこそ、デジタルデバイドである。(中略)持てないものは、取り残されてしまう」と。
自分の環境で視聴できるのか分からないことに不安を示す声も多かった。デジタル放送普及を推進する業界側では、視聴可能地域拡大の順調さを声高に主張しているが、実際に自分の家が視聴可能地域に含まれるのか? 含まれていたとしても、本当に視聴できるのか? については別の話。現状では視聴者自身が確かめるしか手がないのだが、それを手軽に行なう方法もない。筆者自身も今春にチューナー内蔵液晶TVを買ったのだが、自宅でデジタル放送が見られるかを事前に確認できたわけではなく(地図上では視聴可能地域だが、周囲に遮蔽建築物が多く、屋上アンテナはVHF用)、いわば博打での購入に踏み切らざるを得なかった。デジタル放送への移行を促進するには、視聴者が受信できるのか否かを簡単に確かめられる手段の提供、例えば簡単な受信感度チェック機器の幅広い貸出など、地道で確実に効果のある努力こそがまず必要ではないだろうか。
またアナログ停波に伴って増大するであろう、アナログ放送用TVの廃棄問題を懸念する声も散見された。家電リサイクル法施行後は、むしろ家電やコンピューターの不法投棄や不法輸出が増大しているという報道も珍しくはない現状で、このままアナログ停波を迎えたら……と懸念されるのは当然だ。行政および業界団体による、明確かつ実現可能な新たな方策の提示が必要ではないか。
負担に対する不満や懸念と同じくらい、放送事業を担当する行政や関連業界に対する強い不満や不信を訴える声も非常に多い。アナログ放送停波・デジタル放送完全移行は、視聴者の要望で始まったことではなく、言い方は悪いが、“機器メーカーと放送事業者、関連官庁の談合で決まったもの”と感じる回答者が多いのは致し方ないだろう。アナログ停波への対応を強制されるばかりか、その負担も強いられる。おまけに録画のコピーワンス制限のような使い勝手の悪さがありながら、アナログ放送と“番組内容自体の質”は変わらないとあっては、不満が高まるのは当然のことだ。「頼んだわけでもないのに」と記されたある回答は、まさに多くの視聴者の本音であろう。
ASCII24読者の多くが、日々パソコンとネットワークを活用した生活を営んでいる以上、TV放送がデジタル化されること自体の利点や将来への可能性については、理解と同意が得られていると思われる。それでもなお、デジタル放送全面移行の強行に対して不満が根強いということを、もう少し行政や関連業界は真摯に受け止め、実現可能な対策で応えるべきではないだろうか。
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